●参考エントリー : 「分配可能原資」「分配余力」は詐欺師の言葉


週刊 ダイヤモンド 2011年 7/23号 [雑誌]
週刊ダイヤモンドの今号の特集は「為替投資入門」。
ここに分配金に関する説明がありました。これは投信保有者には一読をお勧めしたい。

「ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)」の運用報告書を見ると、分配可能額は1万口当たり6500円となっており、基準価額4500円を上回っている。投信会計上は、基準価額がセロになるまで、つまりは信託財産の全額を分配金として支払うことも可能だ。
分配原資が生まれるカラクリはこうだ。基準価額が元本を大きく上回っている状況で、分配せずにファンドに留保された利益は分配準備金勘定として次回以降の決算での分配原資となる。
基準価額が大きく値下がりした場合でも、調整金勘定などの分配原資は減額されずに維持される。投信会計は不思議な会計ルールとなっているのである。

「分配可能原資」「分配余力」は詐欺師の言葉』でも書きましたが、分配金のルールは大変興味深いものになっています。損失は無視して利益だけを組み入れて「こんなに分配できる」というのは素敵です。

こんな計算をされている分配原資を分配金の健全性の根拠として語るような金融機関の人間たちには気を付けましょう。


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