就職内定率の低水準に思う「年齢差別禁止法」の必要性(山崎元のマルチスコープ/ダイヤモンド・オンライン)
どちらかというと一般的には規制緩和寄りの山崎元氏が、規制を設ける方向で意見を書いていたので目に止まりました。
自由主義的な競争原理を持ち出すと・・・「年齢や性別を基準にして採用制限をするような企業は、年齢が高い・女性であるという理由だけで能力がある人材を取り逃している。そのような能力の高い人材を取り逃している企業は競争社会からは自然淘汰される」なんて言ってもおかしくなさそうですが、違ったのは少し意外でした。
以下は山崎元氏の記事からの引用です。
私も応募要項に「23歳まで」と書くような露骨な年齢制限は規制されてもいいように感じています。しかし、企業の採用活動において年齢が一切の条件にならないという話は実効性があるのでしょうか?また、年齢を考慮しない能力評価の根拠に妥当性があるのでしょうか?
●実効性への疑問
全ての採用基準が定量的に測定できて点数化できるものなら能力での評価も可能でしょう。しかし、社交性やコミュニケーション能力のような測定が難しいものが選考基準になると、実は年齢を採用合否の判断に入れていても分かりません。企業は表向きは「コミュニケーション能力などを考えてAさんを選んだ」と言えます。
年齢差別禁止を設けただけでは、その実効性に疑問があります。
●年齢を考慮しない能力評価の妥当性への疑問
純粋にその時点の能力だけで評価するのは妥当かのように聞こえるかもしれません。しかし、本当でしょうか?
[16歳で3割25本80打点できる野球選手]と[38歳で3割25本80打点できる野球選手]で基準は同じになるべきでしょうか?
[14歳で100Mを10.1秒で走る選手]と[29歳で100Mを10.1秒で走る選手]は同じ評価であるべきでしょうか?
企業でも1年間の勉強で必要な知識を身につけてきた23歳と10年間の勉強でやっと必要な知識を身につけてきた33歳は同じ評価であるべきでしょうか?現時点では同じラインに並んでいてもその後には若い方が伸びると考えて採用してはいけないのでしょうか?
私は将来の伸びしろがあると思われる若い方の評価が高くても仕方ないと思います。この発想はいけないのでしょうか?
採用選考の判断から年齢を完全に切り離すのは難しいように感じています。
山崎氏も後ろの方で「正社員解雇のルール確立が必要」と書いていますが、このような雇用の流動化とセットでやらなければ、年齢規制は形骸化して変な違和感だけが残ることになりそうです。
どちらかというと一般的には規制緩和寄りの山崎元氏が、規制を設ける方向で意見を書いていたので目に止まりました。
自由主義的な競争原理を持ち出すと・・・「年齢や性別を基準にして採用制限をするような企業は、年齢が高い・女性であるという理由だけで能力がある人材を取り逃している。そのような能力の高い人材を取り逃している企業は競争社会からは自然淘汰される」なんて言ってもおかしくなさそうですが、違ったのは少し意外でした。
以下は山崎元氏の記事からの引用です。
たとえば、同様の能力を持っている求職者に対して、23歳なら採用できるが、26歳なら不採用だというのは、明らかに差別的だ。企業としても、個人をより丁寧に評価すべきだろう。日本もそろそろ年齢による雇用上の差別を禁止すべき頃合いではないだろうか。もちろん、既卒業者で他の企業に勤めていた求職者も、分け隔て無く選考対象にすべきだ。
候補者の選考に関して細かく規制で縛ることは望ましくないが、一定規模以上の事業所には、採用の際の選考基準の明示を義務づけることと、その中で年齢、職歴を基準にしないことを求めることが必要ではないだろうか。
私も応募要項に「23歳まで」と書くような露骨な年齢制限は規制されてもいいように感じています。しかし、企業の採用活動において年齢が一切の条件にならないという話は実効性があるのでしょうか?また、年齢を考慮しない能力評価の根拠に妥当性があるのでしょうか?
●実効性への疑問
全ての採用基準が定量的に測定できて点数化できるものなら能力での評価も可能でしょう。しかし、社交性やコミュニケーション能力のような測定が難しいものが選考基準になると、実は年齢を採用合否の判断に入れていても分かりません。企業は表向きは「コミュニケーション能力などを考えてAさんを選んだ」と言えます。
年齢差別禁止を設けただけでは、その実効性に疑問があります。
●年齢を考慮しない能力評価の妥当性への疑問
純粋にその時点の能力だけで評価するのは妥当かのように聞こえるかもしれません。しかし、本当でしょうか?
[16歳で3割25本80打点できる野球選手]と[38歳で3割25本80打点できる野球選手]で基準は同じになるべきでしょうか?
[14歳で100Mを10.1秒で走る選手]と[29歳で100Mを10.1秒で走る選手]は同じ評価であるべきでしょうか?
企業でも1年間の勉強で必要な知識を身につけてきた23歳と10年間の勉強でやっと必要な知識を身につけてきた33歳は同じ評価であるべきでしょうか?現時点では同じラインに並んでいてもその後には若い方が伸びると考えて採用してはいけないのでしょうか?
私は将来の伸びしろがあると思われる若い方の評価が高くても仕方ないと思います。この発想はいけないのでしょうか?
採用選考の判断から年齢を完全に切り離すのは難しいように感じています。
山崎氏も後ろの方で「正社員解雇のルール確立が必要」と書いていますが、このような雇用の流動化とセットでやらなければ、年齢規制は形骸化して変な違和感だけが残ることになりそうです。
【関連コンテンツ】
年上は敬わなくてはいけない、敬語を使わなくてはいけないという習慣があるので西洋世界と同じようにはいかないでしょう。
若い人が多い職場であれば30歳の新入社員なんて扱いづらいんじゃないかな。