先のエントリーで「なぜ吊られた男はお金を使うことを止めないのかについて正当化しようとする戯言を書いてみます。」と書きました。

子持ちのただの平サラリーマン家庭で年間600〜700万円の出費は多いでしょう。
節約術の本などのセオリーならば出費が多すぎる家庭となるのかもしれませんが、この出費を抑えるつもりはありません。

この理由は「金は天下の回り物」という考え方です。さらに言えば、カネに限りません。いろいろなモノや行動が天下の回り物です。

私は、「お金を使うと、それだけお金が自分に入ってくる」と考えています。ただひとりでパチンコや馬券に使うだけのような外との接点を生み出さない使い方はダメです。しかし、そうではなく、友人達と遊びに行ったり、趣味の集まりなどに本気でお金を使うのは無駄な出費とは考えていません。
明確な理論やデータはありません。ただ、実体験としてもそう感じています。外との交流があって使ったお金は無駄にならず、それ相応のリターンを生みます。しかも、これは直接的な投資リターンを得ようとして使うお金よりも大きな効果を生む印象があり、直接投資では実現できない全く思ってもいない方向からのリターンを生みます。

例えば、大学の学費として奨学金を借りたので、社会人になった時点で三桁万円の借金がありましたが、このお金にはそれだけの価値があったと思っています。大学で得るものは大きく、行かなかったら今のような仕事にはついていなかったでしょう。

また、先に【カネに限らない】とも書きましたが、行動にもそういう価値があります。
分かりやすく私が実感したのは就職・転職の例です。

中学・高校・大学時代の友人達と一切お金儲けや仕事と関係ない趣味で遊んだりもしています。ここには金銭的な対価を得る目的は一切ありません。しかし、そういうところから転職のオファーなどが来ます。むしろ、そういう関係からの方がいいオファーが来るとまで言えそうです。
「知り合いが人材を探しているんだけど、応募してみない?推薦しといたんだけど」のようにオファーが来ることも何度かありました。社会人3年目くらいで年収450万+各種手当のように悪くない条件だったりします。他にも独立パートナーの話とかも来たりします。
友人とお金を使うことは、このように目先の利益を追求していては得られないような話を得るチャンスになっています。

そんな私の就職関係の話の中で最高の幸運といえるのは、新卒就職活動時のエピソードです。
学生時代からボランティアでサッカーのコーチをしていました。ボランティアなので1円ももらえません。交通費やユニフォーム代、審判資格取得費用などは自腹です。また練習へ参加しているとバイトもできません。金銭的には大きなマイナスでした。
そして、就職氷河期中で就職活動を迎えたのですが、ここに幸運が待っていました。学生なのに無償で休日をつぶしてコーチをしているという存在が珍しかったのでしょう。そのサッカーチームに一切関係ない人でしたが、近所での私の評判を聞いた人がいました。その人が一部上場企業の社長(会長?)であり、「新卒採用も終わったけど、ひとりくらいなら枠を作るからうちの会社に来ない?」と内々定をくれました。コネではありませんが、ある意味コネ採用ですね。
就職氷河期にただお金と時間を使ってサッカーをしていたら上場企業に内々定です。この話は断りましたが、極めて幸運なエピソードではないでしょうか。


上の事例は就職の件だけですが、いろいろなことに"本気で"お金や時間を使っていると、思ってもいないところから様々な幸運が飛び込んでくるというのが私の経験則です。

こんな流れで人生を歩いていると、無理してお金を節約するよりは使ってもいいのだろう、むしろ使った方がリスク対策になるのではないか、なんて感じていることもあります。


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