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マイクロソフトが増配自社株買い社債発行を実施するようですね。普段なら私のブログで特段取り上げるようなニュースではないのですが、まとまりがよかったので紹介。

米マイクロソフト:23%増配、最大60億ドルの債券発行も承認 (ブルームバーグ)
ソフトウエア最大手の米マイクロソフトは1株当たりの四半期配当を3セント(23%)引き上げ、16セントとすると発表した。また、最大60億ドル(約5100億円)の債券発行を取締役会が承認したことも明らかにした。

ピーター・クライン最高財務責任者(CFO)は発表文で、「増配は自社株買い計画とともに、当社の株主への利益還元を果たす姿勢と長期的な成長への信頼感を反映するものだ」と説明した。

一般的に「配当は企業の余剰金から出されるべき」とされています。単純なモデルケースで考えると増配や自社株買いの資金を借金で調達するのは愚かな経営判断と言えるでしょう。「増配するのに社債を発行するとはナニゴトだ!!」という意見もあるかもしれません。


マイクロソフトは現金の多くを海外で保有しているため、配当支払いと自社株買いの資金を調達するため、今年起債を計画していると事情に詳しい関係者1人が先週明らかにしていた。

しかし、このように現金の多くを海外で保有しているという事情があります。
こちらのコラムが詳しいですが、海外で稼いだお金をアメリカに還流させるとそこで税金を取られてしまいます。それを避けるためにアメリカ企業は海外で稼いだ利益を海外に留めていることが多い。
そのために、余剰金があっても配当や自社株買いに使わずに社債で資金調達した方が合理的という不思議な話になっています。




ちなみに、
アメリカでは雇用創出法で、海外子会社に蓄積された留保金を配当として本社に還流する時の法人税率を35%→5.25%と大幅に引き下げたおかげで、2005年には多くのアメリカ企業が本国へ利益を還流しています。
  Pfizer:$290億、IBM:$80億、インテル:$60億・・・ (参考)

数兆円という金額が税金を理由に海外にストックされていて、減税を待って一気に還流するというのは凄い話です。


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