11月6日に開催されたeMAXIS設定にあわせて開催された三菱UFJ投信の「ネット投資家向け投資信託を考える」ブロガーミーティングに参加してきました。
全体的な構成は当初のアジェンダ通りで以下の通り。
私の曖昧な記憶を頼りにメモ。
(1)プレゼンテーション
三菱UFJ投信の方(代田氏)のプレゼンでした。
まずは三菱UFJ投信の現状(業界順位、取り扱い資産の割合など)が説明され、その後はeMAXISのコンセプト、ETFブランドのMAXISのコンセプトの説明がありました。
○eMAXISの出発点
現状の投信顧客はリタイアメント層の大口投資がメインストリーム。しかし、資産形成層の小口投資が拡大中。資産形成層は年金不安&ネット世代
→ネット投資家向け投信のチャンス
○ネット投資家向け投信の要件
○eMAXISの信託報酬について
シンプルさを追求して国内は40ベーシス、海外は60ベーシス。今後に設定するものも同じ方針にしたい。
○MAXIS(ETF)戦略
現時点で保有コストは最安のETF。
資産クラス、スタイルを拡充していく。MAXISとeMAXISは補完関係。
→将来的にはeMAXISにあるようなアセットのMAXISが誕生?
○プレゼンテーションでのその他メモ
(2)質疑応答
Q:採算ライン/当面の目標の資産高は?
A:安定的にやっていけると言えるラインは500億円。
(テレビ東京で500億円と言ったところ、3ヶ月で500億円と付加
情報を足されてしまい困ったとのこと)
Q:資産が集まらないから償還ということは?
A:断言はできないが、中長期(10年)というスパンで考えているので
すぐに償還ということはない。
Q:既存同種ファンドと別にeMAXIをS立ち上げたのは何故?
A:既存投信の条件変更では約款の変更などの手間がかかる。
また、運用実績があると分配実績などがあり簡単に方針の変更は
できない。投資家の方々に訴えるためにも1から作った方が良いと
判断した。
(3)個人ワーク、グループディスカッション
三菱UFJ投信の方とブロガーが混ざる形で2グループに分かれてQ&Aに近い形のディスカッションでした。私がいた方のグループを中心にメモ。
(4)意見交換会
吊られた男が個人的に三菱UFJ証券の方と話をした中でのファンドの運用体制についてのメモ
eMAXISについての吊られた男の評価
このミーティングは「ネット投資家向け投資信託を考える」ブロガーミーティングということで、決してeMAXISのミーティングではなかったのですが、やはりメインテーマはeMAXISということで、eMAXISへの評価です。
##簡単に褒めると「どうせ宣伝してなんて言われているんだろ」と
##思われそうなので、あまり褒めたくはないのですが・・・
eMAXISと三菱UFJの考えは好評価します。
一部ではeMAXISより信託報酬が低いファンドもありますが(私も投資しています)、現状では最高クラスのファンドシリーズだと思います。ノーロード&低信託報酬ということもありますが、信託財産留保の無いファンドも顧客へのコストインパクトが無い(小さい)ことをしっかり考えているようにファンドのベースとなる考えもしっかりしています。
「コストを抑えるために直販はしない」というような考え方も好きです。
良くできたファンドブランドですし、良いブランド戦略だと思います。
なお、私は販売開始日からeMAXIS新興国株式を買い始めています。
吊られた男が要望したこと
・三菱UFJ投信のeMAXIS専用サイト
全体的な構成は当初のアジェンダ通りで以下の通り。
(1)プレゼンテーション 企業の紹介、投信業界の現状、新商品の説明 (2)質疑応答 (3)個人ワーク、グループディスカッション (4)意見交換会 |
私の曖昧な記憶を頼りにメモ。
(1)プレゼンテーション
三菱UFJ投信の方(代田氏)のプレゼンでした。
まずは三菱UFJ投信の現状(業界順位、取り扱い資産の割合など)が説明され、その後はeMAXISのコンセプト、ETFブランドのMAXISのコンセプトの説明がありました。
○eMAXISの出発点
現状の投信顧客はリタイアメント層の大口投資がメインストリーム。しかし、資産形成層の小口投資が拡大中。資産形成層は年金不安&ネット世代
→ネット投資家向け投信のチャンス
○ネット投資家向け投信の要件
- シンプルな商品を豊富に品揃え
→市場を代表するインデックスで多数の商品 - ノーロードかつ魅力的な信託報酬水準
→目論見書の申込手数料が0 & ほぼ最安水準の信託報酬 - 複利志向の分配方針
→分配は最低限に抑える
○eMAXISの信託報酬について
シンプルさを追求して国内は40ベーシス、海外は60ベーシス。今後に設定するものも同じ方針にしたい。
○MAXIS(ETF)戦略
現時点で保有コストは最安のETF。
資産クラス、スタイルを拡充していく。MAXISとeMAXISは補完関係。
→将来的にはeMAXISにあるようなアセットのMAXISが誕生?
○プレゼンテーションでのその他メモ
- 無分配はできない
租税法で明確に規定されているわけではないが、利益が出ているのにずっと無分配にすることはできない。分配する必要が生じた 時には最低限の分配をすることになる。 - eMAXISは目論見書の時点で申込手数料が0
ライバル(?)のSTAMは目論見書上の申込手数料は最大3.15%。 - eMAXISの知名度
今インターネットで"eMAXIS"で検索するとブログの記事が上位で、eMAXISの専用ページが下のほうに表示されてしまっている(笑) - ETFの流動性
ETFでは流動性が問題視されるが、出来高≠流動性。場外・相対取引があるので、出来高だけで流動性は測れない。
(2)質疑応答
Q:採算ライン/当面の目標の資産高は?
A:安定的にやっていけると言えるラインは500億円。
(テレビ東京で500億円と言ったところ、3ヶ月で500億円と付加
情報を足されてしまい困ったとのこと)
Q:資産が集まらないから償還ということは?
A:断言はできないが、中長期(10年)というスパンで考えているので
すぐに償還ということはない。
Q:既存同種ファンドと別にeMAXIをS立ち上げたのは何故?
A:既存投信の条件変更では約款の変更などの手間がかかる。
また、運用実績があると分配実績などがあり簡単に方針の変更は
できない。投資家の方々に訴えるためにも1から作った方が良いと
判断した。
(3)個人ワーク、グループディスカッション
三菱UFJ投信の方とブロガーが混ざる形で2グループに分かれてQ&Aに近い形のディスカッションでした。私がいた方のグループを中心にメモ。
- ここでも質疑応答でも出た話だが存続が心配という声有り。
- [ブロガーリクエスト]配当込みベンチマークとの比較、その他コストまで含んだ過去のコスト実績を簡単に見られるように情報提供してほしい。
- [ブロガーリクエスト]過去の運用報告を全部見られるようにしてほしい。
- 利幅が薄い商品だけあって、販売会社(ネット証券)との交渉はそれなりに大変な模様。当初は販売開始時にネット証券大手4社体制で販売したかったが残念ながら1社だけ脱落とのこと。
- [ブロガーリクエスト]欲しいファンド
- バリューインデックス
- フロンティアマーケット株式
- 各地域別インデックス株式
- 低コストなアクティブファンド
- 直販には顧客の管理他のコストがかかるので、直販はやらない。運用に特化することで低コストを実現していく。
- 信託財産留保額の設定は社内でも運用部門と営業部門などで議論があったところ。信託財産留保額0のファンドは、ぶら下がるベビーファンドがたくさんあり総資産が積み上がっているマザーファンドがあるアセット。これらのファンドは過去の実績からも、eMAXISだけでは解約超過でも他ベビーファンドの動きがあるのでマザーファンドでは売却は不要となる可能性が高い。そのために解約者の売却コストはそれほど継続保有投資家の負担にはならない。信託財産留保額が設定されているのはそのような大きなマザーファンドが無いアセット。
(4)意見交換会
- 投資家教育は販売側の役目で、運用会社としては直接は関われる分野ではない。しかし、そのためのツール提供はしていく。
- 現在は特に宣伝は打っていない(各ネット証券でバナーを貼ってもらっているくらい)だが、もう少しアピールしていく予定。
吊られた男が個人的に三菱UFJ証券の方と話をした中でのファンドの運用体制についてのメモ
- ファンドの運用はチーム体制
- 運用チームは主にアセットによって分かれている
- チームで複数の類似ファンドを運用している(必ずしも類似なら全部同じチームがやるというわけではない?)
eMAXISについての吊られた男の評価
このミーティングは「ネット投資家向け投資信託を考える」ブロガーミーティングということで、決してeMAXISのミーティングではなかったのですが、やはりメインテーマはeMAXISということで、eMAXISへの評価です。
##簡単に褒めると「どうせ宣伝してなんて言われているんだろ」と
##思われそうなので、あまり褒めたくはないのですが・・・
eMAXISと三菱UFJの考えは好評価します。
一部ではeMAXISより信託報酬が低いファンドもありますが(私も投資しています)、現状では最高クラスのファンドシリーズだと思います。ノーロード&低信託報酬ということもありますが、信託財産留保の無いファンドも顧客へのコストインパクトが無い(小さい)ことをしっかり考えているようにファンドのベースとなる考えもしっかりしています。
「コストを抑えるために直販はしない」というような考え方も好きです。
良くできたファンドブランドですし、良いブランド戦略だと思います。
なお、私は販売開始日からeMAXIS新興国株式を買い始めています。
吊られた男が要望したこと
- あったら良さそうなファンド
- フロンティアマーケット株式
このエントリーでも書いたように、新興国(MSCI KOKUSAI)までだと必ずしも将来が有望されそうな国々まで入っていないので - 各地域別インデックス(orアメリカ除くインデックス)
KOKUSAIはアメリカ比率(約50%)が高すぎるという声が多い。EUROPEやPACIFIC ex JAPANのような地域別のインデックスがあれば、それを買い足すことでアメリカ比率を下げられる。または、WORLD ex USAやEASEA(=EAFE ex JAPAN)あたりは面白そう。 - バリューインデックス
あったら面白い。最近では単純なアクティブorインデックスだけでなく、コア&サテライト戦術も知名度を得てきている。サテライトに使えそう。 - eMAXISのような低コストアクティブブランド
バリューインデックスに同じ。 - 情報提供
- 配当込みインデックスとの比較
ベンチマークではないが、ベンチマークと同様に配当込みインデックスとの比較があると嬉しい。 - コスト実績実質コストの過去の実績を分かりやすく公開して欲しい。(私のSTAMの実質コスト調べのエントリーにアクセスが多かったが、需要がありそう)今は決算報告書から計算しないと分からないのが困る。
・三菱UFJ投信のeMAXIS専用サイト
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