リーマンショックから1年ということでニュースなどでも久しぶりにリーマンという単語が頻出しています。


その中で、リーマンショックが金融危機を引き起こしたかの表現が少なくないように見えますが、これは正しくないと思っています。
リーマンの破綻は、2007年のサブプライムローン問題をきっかけにした金融危機の流れの中の1イベントにすぎないのではないでしょうか?

サブプライムローン問題といわれて始まった信用バブルの崩壊。この流れの中で各金融機関の経営が怪しくなってきた。その流れの中で、以下のような金融機関の危機も発生していた。
2007年9月のノーザンロックの取付騒ぎ
2008年5月のベア・スターンズの破綻(JPモルガンの救済)

シティはオイルマネーによる延命処置。モルガンスタンレーは三菱UFJから9000億円の出資を受けました。このように各金融機関の経営が行き詰ったわけです。
リーマン・ブラザーズの破綻もその流れの一環でしょう。
同時期に潰れそうといわれていたメリルリンチは救済されたが、リーマンは救済が無かっただけ。リーマンが突然つぶれて世界がパニックになったわけではないでしょう。

そして、AIGも救済されましたし、シティもその後には政府の救済を受けました。



リーマンが潰れるほどの金融危機ではあったが、リーマンショックというのはちょっと語弊がある表現だと思います。


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