前々回前回の続きです。


さて、先の2回で散々に書いたさわかみファンドと澤上篤人氏ですが、フォロー(?)をします。怒っている点を勘違いされても困りますので。


・パフォーマンスが良くないことは問題なし
・予想が外れることは構わない
・信託報酬が1%でも構わない

私は上記の3点は許容しています。
例えば、ベアファンドは株価が上がってしまえば損をします。でも、そういう運用方針なので仕方ありません。事前に説明している運用方針に納得して投資しているのですから、その運用方針を守ってくれるのは良いことです。逆に国内株に投資しますと言っていたのに、ゴールドに投資されていたら困ります。
予想が外れることも構いません。予想をバンバン当てられたらそれは神です。
信託報酬が高くても、それは明示されており納得して投資するのですから問題ありません。



欲しいのは誠実さです。彼には誠実さがありません。

(1)事実と反する発言
どうしても見過ごせないのは、事実と異なることを述べていることです。
『われわれ(さわかみファンド)は長期投資ファンド』『長期投資家は冬(株価下落局面)が来る前に70%-80%を利食う』など運用レポートに書いたら指導が入ります。虚偽記載もいいところです。最近の底で買って買って買いまくった発言も大嘘です。
ファンドの運用レポートと関係ない澤上篤人個人としての著書の中だから摘発の対象にはなっていませんが、だからと言って、公の場でファンドの実態と全く違うことを堂々と喧伝するのは卑劣な行為です。



(2)自分を棚に上げての他者避難
上と連動して見過ごせないのは、その架空の実績を持って他人を批判している点です。先のエントリーでも取り上げたように澤上氏は年平均12%の実績を残せていない日本のファンドマネージャ達をボロクソに言っていましたが、そんな発言ありでしょうか。



(3)反省なし
また、予想が外れた場合にまったく反省の言葉が無いことも見過ごしにくいところです。
偉大な投資家として有名なジョージ・ソロス氏も強烈なポジショントークの予想をします。そして、大きく外す事が多々あります。しかし、ソロス氏自身が「私が確かに人より優れている点は、私が間違いを認められるところです。それが私の成功の秘密なのです。」と言っているように、ソロス氏が偉大なのは誤りを認められる点です。
私のブログでも取り上げました (ジョージ・ソロス氏曰く「ドル売り、中国・インド・湾岸産油国買い、米ドル以外通貨買いは大きな見当違い」 )が、近年でもベストセラーとなった2008年の著書の『ソロスは警告する 超バブル崩壊=悪夢のシナリオ』で警告したシナリオが外れた時には、ちゃんと見当違いを認めています。
一方、澤上氏は反省の色無し。原油価格が100ドルを超えて上昇した時には、『インフレの足音』(代表 澤上篤人のレポート 2008年6月)にて
1バレル135ドルの原油価格が30ドル水準まで落ち込むとは考えられない。せいぜい100ドルとか90〜80ドルあたりで下げ止まるのだろう。
と書いていましたが予想は大外れ。ソロス氏なら誤りを認めたのだろうが、澤上氏はこの予想に関する話はその後は封印してしまいおしまい。



(4)怠惰を言い訳
さわかみファンドのファンド概要には『国内外の株式等を中心に、投資対象の割合等には特に制限を設けず、積極的かつ長期スタンスの運用を行います。』とあります。
このように投資対象は「国内外の株式等」となっており、日本株には制限していません。しかし、現実の運用は日本株に限っている。これは澤上氏曰く日本株が最も有望だから日本株に投資しているとのことだが、その結果が10年でこの散々な成績。
先に書いたように、日本株という限定ルールがあったから、儲けるのが難しく失敗しただけなら構いません。しかし、さわかみファンドは国内外の株式を中心にあらゆる投資対象から選別して投資すると言った中で、あえて日本株に投資し続けました。
これは、200銘柄〜程度に投資していますが、世界で有望な企業を上位から並べるとことごとく日本企業になったということなのか?そのような世界的には誰1人として支持しないような独創的なこの判断に関して説明が必要だろう。しかし、そのような説明はない。あれだけ日本株内での話は口が滑らかですが、海外株の分析については口を閉ざしたままです。
これは澤上氏は海外の株をリサーチしていないという証左だろう。
このように運用方針に書かれたことを守っていないファンドはいいのだろうか?



うーん、フォローになっていませんね。どうしても辛口になってしまう。

パフォーマンスが悪かろうが構わないが、(1)ファンド運営者としてファンドの運用に関しての言動の一致と(2)CEOとして事実と異なる虚偽の発言をしない の2点は最低限の基本として要求したい。


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