人気インデックスファンドシリーズ『STAMシリーズ』の決算が5月にあり、新興国株式・新興国債券の2つを除いた6ファンドの運用報告書がアップされています。

※各ファンドの住信AMの運用報告書
STAM TOPIXインデックス・オープン
STAM グローバル株式インデックス・オープン
STAM 国内債券インデックス・オープン
STAM グローバル債券インデックス・オープン
STAM J-REITインデックス・オープン
STAM グローバルREITインデックス・オープン


そこで運用報告書から実質コストを見てみます。
(比較のために前期の2008年11月も載せてみます)

ファンド信託報酬
(%)
2008年11月
実質コスト
(内 信託報酬)
2009年5月
実質コスト
(内 信託報酬)
実質
信託報酬
(%)
TOPIX0.483%21円
(21円)
14円
(14円)
0.4830%
グローバル
株式
0.777%38円
(32円)
21円
(19円)
0.8588%
国内債券0.462%23円
(23円)
23円
(23円)
0.4620%
海外債券0.672%35円
(33円)
30円
(29円)
0.6952%
J-REIT0.672%28円
(25円)
19円
(17円)
0.7511%
G-REIT0.861%88円
(38円)
43円
(18円)
2.0568%

*実質信託報酬率 = 信託報酬(%) × 実質コスト(円) ÷ 信託報酬(円)

前期(2008年11月)の方が全般的にコストの絶対額が高いのは、その期間の期間平均基準価額が高いからですね。如何にここ半年の基準価額が低かったかが分かります。


【TOPIX&国内債券】
この2ファンドは、2期続けてその他のコストが0円と優秀です。
金利の低い国内債券ファンドは今は人気が無いようですが、もう少し金利が上がってきたら、下手に直接債券に投資するよりもこちらの方が良くなるかもしれません。
TOPIXは現状でもお勧めのファンドです。実質で0.5%切りならETFとの比較でも悩む水準です。

【グローバル株式】
信託報酬19円に対し、その他のコストが2円。前期では実質コストが0.9%を超えていましたが、今期は0.85%とかなり改善されています。
グローバル株式は、ネット証券の売上ランクなどでもじわじわと順位を上げているようですし、STAMシリーズの中で頭一つ抜け出して資産を集めています。その他のコスト低減は純資産総額が増えた恩恵でしょうか?資産総額が積み上がれば信託報酬そのものを引き下げるとも言っていますから、このファンドはさらに保有コストが低くなる余地有りですね。
これも吊られた男が現時点では自信を持ってお勧めしたいファンドです。

【海外債券】
実質コスト≒信託報酬とかなり優秀です。海外債券アセットには「三菱UFJ 世界国債インデックスファンド(年1回決算型)」というライバルがいますが負けていませんね。
「三菱UFJ〜」は前回の決算情報だと信託報酬50円に対して、その他コストが4円。実質コストは0.6804%ですので、STAM海外債券とほぼ同じ水準です。三菱UFJは1月の決算で分配金を出していることを考えると同じようなもの!?

【J-REIT】
意外でした。意外にコストが安い。多少の追加コストは発生していますが、(今のところ)無分配ということを考えれば、この水準のコストでJ-REITに投資できるのはいい商品です。このまま無分配or低分配が続くようなら、下手にREITに直接投資した方が課税分だけ損しかねません。

【G-REIT】
これは・・・創設期からの6ファンドの中で唯一の課題のファンドですかね。表面上の保有コストは0.861%ですが、実質はその倍以上の2%超えです。他のG-REITファンドと比較して半年決算という点は評価できますが、まだ信託報酬が激安とはいきませんね・・・
G-REITはまだまだ難しい投資対象です。





こうして見てみると、基本4資産の保有コストの低さはさすが。どれもお勧めのファンドです。そして、意外にもJ-REITも安く、これもいいですね。
G-REITだけはもう少し安くなってくれないと、投資対象としては少し厳しいところです。


運用報告書がまだ出ていない新興国株式と新興国債券あたりも実質保有コストは高めに出そうなのですが、どうでしょう?


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