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インフレから資産を"守る"最善策は? (2008年2月22日)
第90回 個人金融資産あるあるといわれているが(澤上篤人「さわかみ経済教室〜中長期の資産形成〜」)
インフレで資産を減らしたくなかったら、長期運用するしかない
かつて終身雇用や年功序列の賃金体系が磐石で、毎年のベースアップも当り前だった頃なら、ひたすらまじめに働いていさえすれば、そこそこの財産づくりはできた。家計で余ったお金は、銀行や郵便局へ預けておくだけで十分だった。金利も高かったので、満期まで保有していればすばらしい利殖となった。
ひとつ、はっきりしていることがある。デフレ経済下では預貯金の存在価値は高いが、世の中がインフレ気味となってくると辛い。モノの値段が上がり、大事に抱えていた預貯金も購買力が下がってしまう。
こういった時期、長期投資家は株式をたっぷり買っておこうとする。インフレ傾向が強まってモノの値段が上がってくるといっても、多くが企業の売上げにスライドしていってくれる。つまり、本格的な長期投資はインフレに乗って資産価値を保全することになる。

これ、変です。澤上氏の言っていることは事実と異なります。

Diamond Onlineのこの記事【図表1】1年定期金利と物価上昇率の推移を見ると一目瞭然ですが、預金金利と物価上昇率の関係は以下の通りです。
○終身雇用・年功序列磐石期
  →オイルショック時に 預金金利 < 物価上昇率
○成果主義導入後
  →金利規制緩和で 預金金利 > 物価上昇率


「ひとつ、はっきりしていることがある」と言っていますが、インフレになると預貯金の購買力が下がるんでしょうか。これは嘘もいいところです。

金利は基本的に物価水準に合わせて動く。物価が上がれば預金金利も上がります。
上の【図表1】1年定期金利と物価上昇率の推移の1980年以降の物価上昇率と預金金利の推移の通りです。インフレで購買力を減らしたくないだけなら1年定期預金は立派な対象です。



ひとつ、はっきりしていることがあります。金融機関の営業は販売時と運用時の手数料目当てに、資産運用しないことの危機を嘘八百を駆使して煽ってくる。


個人投資家保護のために金融商品取引法は改正されました。自社商品の営業の時に嘘をついて買わせる様なことをすればアウトかもしれません。しかし、このような自社商品を直接販売営業しない場合については対象外です。
上で紹介した嘘含みのコラムにも次のような注意書きが書いてあります。
本資料は情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。

しかし、ダイレクトに商品営業をしていないからといって、ファンドのCEOなどが、自社商品の競合商品について事実と異なることを言って非難することが許されていいのでしょうか。
このあたりは何か腑に落ちません。


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