東洋経済オンラインで『100年に1度? 未曾有の危機は恐慌につながるか?! しかしデータが語るものは…!!』というタイトルに引かれて記事をクリックして、読んでみました。

内容の酷さに愕然です。

読み終わった後に、誰がこんなとんでもないことを言っているのかと見たら『ドイチェ・アセット・マネジメント株式会社
チーフ・ファイナンシャル・ストラテジスト 松尾健治』とあったので納得ですが^^;



長々と書いてありますが、彼の主張は端的には以下の段落と図で表現されています。
以上をまとめたのが下記テーブルである。 その結論は、「100年に一度か二度」と言うのは、株価と商品価格と住宅ぐらいであり、その他の相場や統計はせいぜい「7〜30年に一度」と言うことである。 こうなると、足元までのデータに限った分析によるものではあるものの、今、幅広く抱かれている恐怖感はファンダメンタル(経済の基礎的条件)的で見て妥当とは決して言えないのではと思われる。
50年以上の歴史を持つ主な相場と統計の評価

「13個の評価項目を挙げて、各事象が7〜30年に一度の確率だと100年に1度は言えない」ですか・・・
これってマジで分かっていないでの発言なのでしょうか。それとも分かっての上で、わざとやっているのか。

松尾氏は、13枚のコインを投げて全部表が出た時に「各事象で表が出るのは2回に1回に過ぎないから8192回に1回とは言えない」とでも言うのでしょうか?
アメリカ本土に住んでいる人も、インドネシア人も2億人ほどいます。でもアメリカ本土に住んでいるインドネシア人になるとその数は激減します。でも「アメリカ本土に住んでいる人も、インドネシア人もそれぞれ2億人以上いるから少ないとは言えない」と言うのでしょうか?


そんな無茶なことはありませんよね。コイン13枚が全部表になるのは珍しいことです。
そんなの常識、タッタタラリラ ピーヒャラピーヒャラ パッパパラパ です。


1個1個が7〜30年に一度でも、それが同時に起こっている場合の話をしていることが何故松尾氏には分からないのだろうか。

松尾氏のデータを見ると、「13個もの指標で7〜30年に1度の確率の事象が揃って発生しているのだから、それらが同時に起きる確率を考えると100年に1度だ!!」なんて結論にもできますよ。いや、むしろそう受け取る方が自然でしょう。
##実際は各指標が独立した事象ではなく、
##相関の強弱があるので簡単には言えない


加えて個別のデータの読み方にしても酷すぎます。FF金利の見方が、何故か前年からの下落幅です。

何で下げ幅なんですかね?
金利でも元々が異常に高ければ次の下落余地は大きくなります。逆に元々が低ければ、下落余地は限られます。
FF金利は2007年末の金利が3%で、元々下げる余地が3%しかありませんでした。それが0.25%になると-2.75%の下げ幅は7年に一度程度ですか。松雄氏自身が提示した1956年からのデータでの史上最低値なんですがね・・・

何故、株価や他指数で使った「下落率」を用いずに「下落幅」を使ったのでしょう。(そもそも、金利に対して下落幅や下落率を使うことがどうかと言うツッコミもありそう。)



今の金融危機が100年に1度かどうかの議論は別にして、
半年ほど前の記事でも書きましたが、この人にデータや数字を語らせるとトンでもないことになっています。


なんでこの人がチーフストラテジストなんでしょう・・・


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