吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



野村アセット・マネジメント

グロソブと野村とUS REIT (2011年2月の資産流出入)

QUICK MoneyLifeで『2011年2月・投資信託(ファンド) 月間資金流入額ランキング』が発表されていました。

感想を3点。

(1)右肩下がりのグロソブ
2011年2月の資産純流出は690億円。金額ベースでは2位にダブルスコアをつけたダントツの資金流出ファンドです。そろそろグロソブに見切りをつける顧客切れになるかもしれないと思っているのですが、まだ順調に資産が減少しています。


(2)さすがの野村
何度も褒めていますが、野村はさすがです。資金流出額ランキングトップ10は以下の通り。

1位: グローバル・ソブリンオープンン毎月決算 [-690億円]
2位: 野村エマージング債券投信(ブラジルレアル) [-304億円] -2009年11月設定
3位: JPM世界鉄道関連株投信 [-233億円] -2010年1月設定

4位: グローバル好配当株オープン [-223億円]
5位: ダイワ・グローバル債券゙毎月 [-141億円]
6位: マイストーリー分配型(年6回)B [-121億円] -2005年5月設定
7位: グローバルREIT投信(レアル)毎月 [-118億円] -2009年12月設定
8位: 野村クラウド&スマートグリッド関連株投信B [-111億円] -2010年4月設定
9位: グローバル・ハイ・イールド資源国通貨毎月分配 [-109億円] -2010年4月設定

10位: 高金利通貨ファンド [-105億円]

上で青字&太字になっているのは野村関連のファンドです。野村AMが運用会社になっているものと野村證券が窓口となって売っているファンドです。
絶対王者グロソブの壁は厚いですが、2位と3位を含め6ファンドを純資産流出ランキングに送り込んでいます。この本数も凄いですが、その特徴に注目です。
資金流出している投信は、最近設定された投信が多いのです。マイストーリーを除いては2009年11月以降の設定です。
2009年末から2010年に1千億円規模の資金を集めておいて、1ヶ月で100億円以上の資金流出となっています。これがグロソブの国際投信ように漏れていっているだけならダメですが、野村が凄いのは、野村としては伸びていることです。大量の資金が流出しているにもかかわらず野村AMの資金流入が832億円のプラスのように野村としては成長していることです。

この野村関連の資金の動きを見ていると、2010年頃にこれらの野村関連の投信を買った顧客が、違う野村関連の投信に乗り換えている姿が想像できます。
これは2010年には3%強の販売手数料を取って、翌年にはその資金で新しい投信を買ってもらうことでまた3%強の手数料を稼いでいることを意味します。この野村のビジネスモデルは強い。この圧倒的な力を見せ付けられては、ネット証券4社も『資産倍増プロジェクト』という共同プログラムを立ち上げたくもなります。


(3)US REITが強い
資金流入側を見ると、フィデリティ・USリートや新光US-REITのように上位にUS REITが見えます。他にもグローバルREITも資金流入側にいくつかランクインしています。私は投資していないアセットです(厳密に言うと株式でわずかに含まれている)が、REITは人気ですね。







野村が低コストインデックスファンドを10本設定(大手ネット証券で購入可能)

今日の投資信託ニュースはこれ。日本のガリバー野村が低コストインデックスファンドシリーズを一気に投入してくるようです。

私の愛読ブログの『梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー』でも「野村アセット、インデックスファンド本格展開」と早速この件にふれています。

野村インデックスファンド・TOPIX
  信託報酬:0.4%(税抜き)
野村インデックスファンド・日経225
  信託報酬:0.4%(税抜き)
野村インデックスファンド・国内債券
  信託報酬:0.4%(税抜き)
野村インデックスファンド・外国株式
  信託報酬:0.55%(税抜き)
野村インデックスファンド・外国債券
  信託報酬:0.55%(税抜き)
野村インデックスファンド・J−REIT
  信託報酬:0.4%(税抜き)
  信託財産留保額:0.3%
野村インデックスファンド・外国REIT
  信託報酬:0.55%(税抜き)
  信託財産留保額:0.3%
野村インデックスファンド・新興国株式
  信託報酬:0.6%(税抜き)
  信託財産留保額:0.3%
野村インデックスファンド・新興国債券
  信託報酬:0.6%(税抜き)
  信託財産留保額:0.3%
野村インデックスファンド・新興国債券・為替ヘッジ型
  信託報酬:0.6%(税抜き)
  信託財産留保額:0.3%


信託報酬の構成は3段階です。国内が0.4%。先進国が0.55%。新興国が0.6%。国内と新興国がeMAXISと同水準。先進国がCMAMとeMAXISの間というところです。

これは評価が難しいファンドシリーズです。
基本4資産でとにかく低信託報酬を追及する顧客はCMAMに流れるでしょう。CMAMへの資産流入・流出へは余り影響はなさそうです。

信託報酬で比べるとSTAMとeMAXISの強力なライバルになるのでしょうか。
シリーズ全体でどのアセットを見ても信託報酬はeMAXIS以下なので、多くのアセットを揃えたファンドシリーズの中では信託報酬は最安です。
しかし、外国債券以外は同水準なので決め手には欠きます。マザーファンドを見ても特筆した差は見当たりません。新興国アセットのマザーファンドが積み上がっていれば面白かったのですが、数十億円というところです。
STAMやeMAXISには先行者利益があります。ここを切り崩せるかは悩ましい水準です。野村というブランドが低コストインデックスファンドの世界でどこまで通用するでしょうか?


なお、販売会社は以下でSBI、楽天、マネックスでも購入できるとのことです。
 ●野村證券株式会社
 ●株式会社SBI証券
 ●八十二証券株式会社
 ●マネックス証券株式会社
 ●楽天証券株式会社
 ●野村信託銀行株式会社


吊られた男の注目ポイント
 ●野村證券がどれだけこのファンドシリーズを売り上げるのか
 ●STAM、eMAXISの資金流出入はどうなるのか
 ●新興国債券・為替ヘッジ有の人気はどうか



私の著書 - ズボラ投資
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