吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



認可保育園

超ざっくり 認可保育園の保育料の決まり方

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少し放置していましたが,家に届いていた書類を整理すると保育料の再算定の通知が届いていました。
ようするに,家族の状況に応じて保育料は変わるので,「あなたの保育料はこの金額に決まったから」という通知です。

せっかくなので認可保育園の保育料の決まり方をちょっと見てみましょう。
認可保育園の保育料がどう決まるかご存知でしょうか?

認可保育園は保育料が安く,認可外保育園(無認可保育園)は保育料が高いというような世間のイメージもありますが,実際はそう単純ではありません。

基本的に認可保育園の保育料は以下の3要素で決まります。
    • ●世帯の所得 (住民税の課税額)
    • ●3歳未満か,3歳以上か(4歳以上か)
    • ●第一子か、第二子か,第三子か


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子どもを持つ親が認可外ではなく認可保育園に必死になるには理由がある



「待機児童問題」

自身に子どもがいて保育園を利用している人は知っている話ですが、子どもがいないとなかなか良く分からないのが保育園の事情。


保育園はまず、認可認可外の2つがあります。
認可と言うのは国の認定を受けている保育園で、認可外は国の認定を受けていない保育園です。

ただし、実際に話をするにはもう一つの区分が重要です。認可外と言っても特定の条件を満たす場合には各自治体で補助を行っているケースがあります。
東京都の場合は、認証保育園というのがそれです。

認可・・・国が認可した保育園
認証・・・東京都が認可した保育園
認可外・・・国からも東京都からも認可なし


基本的には多くの親は認可を第一優先、次に認証、そして認可外という優先順位で保育園を選びます。

何故、認可保育園が人気なのか?


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いくつかの区で認可保育園の保育料世帯区分の上限が上がっている

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認可保育園の保育料は所得に応じて決まります。東京都では区毎に保育料を定めており区によって違いはありますが、「世帯の階層区分」として所得に応じて区分けをしており、原則として稼ぎが多いと保育料が高くなります。

そんな東京都の認可保育園の保育料を見てみると、ここ数年でいくつかの区で階層区分で上の階層が追加されています。
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認可保育園に入りたいのは、良い環境の保育園に入れたいだけ(保育料が高くても構わない)

今は認証保育園に娘を預けていますが、来年4月からの認可保育園の申請を出しています。認証保育園とは東京の制度で、認可外(無認可)保育園ですが、東京都が一定の基準を満たす保育園を認証保育園として補助金を出す保育園です。一般的に認証保育園だと5万円程度の保育料(延長保育料を含めると6万前後?)がかかります。一方、国からの支援金を受け取れる認可保育園では収入に応じて保育料が決まります。
そのためか、「認証保育園に預けようとするのは、認証保育園の保育料が高いから、保育料が安い認可保育園に移りたい」だけが理由と考えられがちです。
この理由は間違いではありません。月5万円〜は小さな負担ではなく、収入や預ける子どもの年齢にもよりますが認可になると月1万円前後ということもあります。全国の平均だと2万円前後という話ですし、この差は大きい。

しかし、認可保育園に申し込んでいる人は、必ずしも安い保育料を求めている人だけではありません。

あまり保育園に縁がない人には知られていない話かもしれませんが、収入がある程度以上になると認可保育園の方が認可外である認証保育園より保育料が高くなることがあります。

世田谷区のケースで見ると、前年分の所得税額が60万〜75万の世帯の3歳未満の子どもで保育料は月額53700円です。所得税が90万を超えると月額保育料は62100円で、最高だと63200円です。
一方、認証保育園は保育料が収入に関係なく保育園毎に一定ですので、所得が多い世帯では「認証保育園の保育料 < 認可保育園の保育料」となることがあります。
また、区によっては認証保育園に預ける世帯に対して補助金が出る区もあります。江東区では所得税額が45万円以上でも毎月1万円(1人目の場合)の補助金が出ます。このような補助金があればなおさら「認証保育園の保育料 < 認可保育園の保育料」という現象が発生します。

それでは、「所得が多い人は認証保育園の方が保育料が安いから、認可保育園へ申し込まないのではないか?」と言うと、違います。
保育料が上がっても認可保育園に申し込む親が多数います。(認可保育園は、3歳児保育になると急に保育料が安くなるという理由もあるかもしれませんが、それだけではありません)

何故、保育料が高くなっても認可保育園に申し込むか。それは環境が良い保育園は認可保育園になっているからです。
保育園は、国に定められた基準をクリアすることで認可保育園となり国の援助を受けられます。職員数、施設に広さ、、防災設備、園庭の有無・・・いろいろな条件がありますが、基本的には達成していた方が望ましいとされる基準をクリアしていることで認可保育園の認定を受け補助金を受け取れます。つまり、ほとんどの保育園はもらえるなら認可保育園の称号が欲しいのです。
それでは認可ではない保育園はどうして認可保育園ではないのか?それは何か基準を満たせないからです。園庭(代用可能な近くの公園)がなくて認可保育園になれなかったりします。施設の広さが不十分だったりします。

親として、園庭がちゃんとある保育園と、園庭がなくて外遊びの時に数分歩いて公園に遊びに行く保育園のどちらがいいでしょう?
十分な広さがある保育園と、狭い保育園のどちらがいいでしょう?
保育料が上がろうとも、園庭があって十分な広さがある保育園に子どもを預けたいと思う親が多いのです。
私と同じ会社に勤める人の家では、子どもを認可保育園に預けたら年間20万円ほど保育料が上がったという人もいます。しかし、それだけ多く払っても環境がいい保育園に預けたいと思うのが親心です。

所得が少ない人にとって保育料負担の減額は認可保育園で大きな魅力で一般的にも認知されていることですが、所得が多い人でも認可保育園は魅力的なのです。


(なお、職員の保育の質という点では認証保育園は認可保育園に劣っているわけではありません。ハードの不足をソフトで補っている素晴らしい認証保育園もあります。)



認可保育園入園審査の点数制を廃止すると不毛な保育園競争は緩和される?

私の住んでいる地域も該当しますが、認可保育園の数が足りずに待機児童が多いという問題があります。そのために、保育園に子どもを預けたい各家庭では熾烈な保育園合格争いが起こっています。

これを緩和する方法として・・・点数制を廃止するという案はダメでしょうか?

保育の実施基準
保育の調整基準及び同一指数世帯の優先順位

上は世田谷区の基準ですが、他の自治体でもこのように世帯の状況を点数化して点数の高い世帯から保育園に預けられます。2番目の資料にもあるように、細かい条件がたくさん書かれています。
これはなるべく保育園を必要としている人へ枠を割り当てたいという気持ちから来るのでしょうが、逆にこれがおかしな問題を引き起こしてもいます。
例えば、以下のような条件は分かりやすい例です。

●ひとり親(同居親族がいない)又は父母不存在
●申込児を保育室、保育ママ、認証保育所、ベビーシッター等に有償で預けているのを常態としている場合
●申込児を有償で預けている期間の長い世帯(転園申込の場合は、適用しない)

これに該当すると加点になったり、同点の時に優先されたりします。さて、そうすると何が起こるか?

ひとり親なら加点されるということで偽装離婚する人がでます。保育園の申込の時に離婚して、実態は何ら生活が変わっていないという方法を取ることで点数が上がります。区役所が生活実態まで調査はしません。

申し込み時点で先に認可外保育園などに預けていると加点されるとなると、認可申込時点では子どもを認可外保育園に預けるようにします。

同じく子どもをすでに預けている世帯同士だと、預けている期間が長いほうが優先されるのですから、申込1ヶ月前よりも申込2ヶ月前、申込2ヶ月前よりも、申込3ヶ月前・・・とどんどん早くから預けることになります。これは激化しています。
本当は有休が1年以上取れるので、子どもが1歳になってから保育園に預けたい。しかし、1歳になってから申し込んではまず認可保育園の枠から落ちてしまう。だから、1歳から認可保育園に預けるために0歳の時から認可外保育園に預けて仕事に復帰してしまう。こんな世帯がたくさんいます。先日は私の住む自治体の保育課との懇親会に参加しましたが、このような親がたくさんいました。

しかも、本来なら1歳から預けたいにも関わらず1歳での認可枠を確保するめに0歳で認可外保育園に預ける親も増えているせいで、本当に0歳から子どもを預ける必要がある人が認可外からあふれる現象も出てきています。
また、認可外保育園も本来なら1歳からの保育を希望する人が0歳から預けてくるせいで0歳児保育へ人もコストも取られてしまいます。そのせいで一番需要が多い1歳児保育へより多くのリソースを振り向けることもできません。


何故、子どもが小さいうちは一緒にいて1歳から預けて仕事に復帰したい人が0歳児から預けて仕事に復帰するようなおかしなことになっているのでしょうか?
これは、1歳から預けやすくなるというインセンティブが働くからです。

ここで発想の転換をしてはいかがでしょうか?
長く預けていようがいまいが、1歳児の申込で一切の優遇をしない!!

そうすると何が起こるか?
「子どもが小さいうちは一緒にいて1歳から預けて仕事に復帰したい人が0歳児から預けて仕事に復帰する」意味がなくなります。どうせ早く預けても優遇されないのだったら、希望通り0歳児のうちは家で一緒にいて、1歳になってから預けようとします。こういう世帯が0歳児から預けなくなることで、0歳児での競争も緩和されて本当に0歳児から保育園を利用したい人たちが申し込みやすくなります。
こういう方法はダメですか?

最低限の基準はあってもいいですが、今くらい複雑な基準はおかしな不整合やズルを生み出します。経済困窮度を測る指標で所得を使っていますが、親から引き継いだ家や金融資産のストックがある年収400万と一切のストックがない年収600万では前者の方が裕福でしょう。また、所得把握が難しい自営業者だと収入が少ないように工作をする人もいます。赤字を装っていた多くの法人が追徴課税を受けたというニュースもありました。このように、いろいろ指標を設けたところで本来の意図する通りには動いていません。

大学受験のような場合は、ある程度厳しくても競争があっていいのです。競争することで競争参加者の学力が向上し、たとえ東大を目指した人全員が東大に入れなかったとしても全体としての達成度は上がります。こういう競争はありです。
しかし、偽装離婚してみたり、1日でも隣の人よりは認可外保育園に預けてみたりするという競争はポジティブな成果を生みません。認可保育園の枠を確保できなかった人が得るものはありません。
こういう不毛な競争をしても認可保育園に入れる枠は増えません。だったら不毛な競争をせずに同じだけの枠に子どもを預けられた方が全体としては生産的ではないでしょうか?

不毛な競争で少しでも点数を稼ごうとする親達も多いせいで、親同士でもストレスや不満がたまっています。親同士の会話を聞いていると、「あの家は実はおばあちゃん達が面倒を見ているのに・・・」とか、「年収は低いことになっているけど、家は会社持ちの社宅で実は生活は楽なのに・・・」とか様々な文句も出ています。保育園の枠を争うライバルということで、同世代の子どもを抱える親達の仲が険悪になるのがいいことなのでしょうか?これは本人達の人間の器が小さいということも言えるのかもしれませんが、制度がこういう方向に進むことを助長しています。
努力して点数を上げられるわけではなく、運で左右されるようなくじ引きのような形だったら、皆で「誰が受かっても落ちても恨みっこなしね」で終わることもできそうな気もするのです。

この結果、悪い方向に影響を受けてしまう人もいるかもしれませんが、全体としてはより良い方向に代わる可能性もあると思うのですが、いかがでしょうか?
完全に基準を撤廃するという極論から、3か条、5か条のような簡単な基準だけは設けるといったようにどこか今よりいい落としどころがあるように思うのです。



私の著書 - ズボラ投資
「毎月10分のチェックで1000万増やす! 庶民のためのズボラ投資」
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