吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



[ブックレビュー]  『エコノミック恋愛術』 (山崎 元)

##記事埋めの(?)読んだ本のレビューです

★★★★☆
(星の5段階評価で★4つ)

くだらない。著者の山崎元氏自身も書かれていますが、本当にくだらない。それが素敵な1冊です。

「合成の誤謬 → 合コンの誤謬」のようなオヤジギャグもあります。浮気をゲーム理論で考えたりもします。

元々が雑誌のコラムだったとのことで、短いエピソードごとに切れているので、ただでさえ軽い話がさらに読みやすい。これを読んだからと言って経済学に詳しくはならないでしょうし、ましてや恋愛マスターになるなんてことは無理でしょうが、面白く一気に読んでしまった本でした。
やはり、山崎氏の考え方は好きです。







[ブックレビュー]  『データの罠―世論はこうしてつくられる』 (田村 秀)

##記事埋めの(?)読んだ本のレビューです


★★★★☆
(星の5段階評価で★4つ)

私が大好きな軽〜い統計の本。


会社の統計専門家に聞くとイチイチ怒っていたらキリがないとさじを投げてしまうくらいに、テレビを中心におかしなデータがまかり通っているこの世の中。世の中の皆が、せめて最低限でもこの程度の知識を持ってくれたら・・・と思わせる本です。
データの偏り、サンプルサイズ、調査手法の妥当性など基礎的なところを網羅していておもしろい。



Amazonのレビューを見ていても、評価が素晴らしいです。
評価が低いコメントは、内容が物足りない・目新しいものがないといった内容で、これは新書ということを考えれば仕方ない当然のこと。


こういう本を読むと「数学なんか勉強して何の役に立つの?」の回答にもなりそうだなんて思います。



[ブックレビュー]  『アフリカ・レポート―壊れる国、生きる々』 (松本 仁一)

##記事埋めの(?)読んだ本のレビューです

★★★★☆
(星の5段階評価で★4つ)

星3つかとも考えたが、同系統の読みやすい本がありませんでしたので、それを加味して星4つ。

内容は、ちょっとでもアフリカに興味がある人なら、ほとんど目新しいものはありません。「そんなもんでしょ。何をいまさら言っているの。」と思われるかもしれません。

しかしちょっとでもアフリカに興味がある人が日本にどれだけいるのか?

私も知人がアフリカを担当として仕事をしていたり、ホテルルワンダを何回も観に行くくらいアフリカに興味があったために、この本に書いてあるような内容の話はほとんど知っていましたが、それが無ければ知らなかっただろうことがいくつか書いてあります。

先進国からの援助やアドバイスは「人種差別」の一言で跳ね除けようとする指導者達の話等々。


「なぜ、カネやモノを送ってもアフリカは豊かになれないのか。どうしたらいいのか。」を考える第一歩になる本だと思います。
このような本で興味を持って、少しでも多くの人がそれにまつわる本格的な知識を身につけてこの問題について考えるようになれれば最高です。



[ブックレビュー] 『不透明な時代を見抜く「統計思考力」』 (神永 正博)

##記事埋めの(?)読んだ本のレビューです

★★★★★
(星の5段階評価で★5つ)

おまけしてというところもありますが、これは星5つとさせていただきます。

この手の統計本を何冊か読んだ人には目新しいことは無いかもしれませんが、そうでない人には以下のようなポイントだけでも「なるほど」と思うところはあるのではないでしょうか?

○ジニ係数が高いから格差社会
→ジニ係数は独占率を表すに過ぎない。実際の社会の格差とは必ずしも一致しない。

○コーンエタノール(バイオ燃料)はエコ
→石油燃料の方がCO2排出量が少ない(ケースがある)。大事な前提が抜けている

○小泉内閣で格差は拡大した
→データを見ると何とも言えない。小泉内閣の十年以上前から格差は拡大しつつあるようなデータも多数。

○インターネットの広がりで若者の読書離れ
→そんなデータは無い。



本書の1つの特徴は数式を使わないところです。統計の計算をするということではなく、タイトルに【統計思考力】とあるように「相関関係があるからと言って因果関係があるとはいえない」のような思考力を重要視しています。
そして、本書ではソースデータに当たる重要性データの読み方を説いています。これは非常に重要ですが、この点を強調して説明する本はそんなに多くなかったと思います。データはすでに正しいもの・あるものとして議論が始まる本が多い中、基本的ですばらしい視点です。

いや、マジでソースデータに当たらない人多すぎると思います。記事を読んでデータを読まない人が多いようですが、データを説明している記事ならば神永氏も言われているように記事を無視してもデータを読むべきです。そして、そのデータの信頼性を確認すべき。
これをちゃんと述べられているだけでも十分に素晴らしい本です。


それに加えて、本書でおもわず星を5つにしてしまったのは、自分の投資方法のサポートセオリーを弱体化させるような主張なのですが、信仰とも言えるような正規分布の過剰な利用に疑問を投げかけている点です。

まず、平均収入や共通一次試験の結果など、釣鐘の裾野がどちらかに偏っような分布の場合には正規分布は適切ではないと言っています(ポアソン分布等)。これだけでも素晴らしい指摘なのですが、この程度であれば他の本でも書かれています。星を5つにするほどではありません。

星を5つにしたくなったのは、ベキ分布と正規分布の違いについて、裾野が大きい以外にも書かれていたからです。
正規分布もベキ分布も何も知らない人が2つを重ねたグラフを見ても、「多少裾野の大きさが違う」程度に思うかもしれません。しかし、「ベキ分布には平均も分散も存在しないことがある」というように大きな違いがあることを示しています。

→金融の世界で無条件に正規分布を仮定して平均と分散を使ってリスクを計量しようとするのは危険と言っています。

これはこの後のエントリーで。 (続く)


◎関連エントリー:
正規分布仮定で平均・分散を使うことの危険性 (参考:『不透明な時代を見抜く「統計思考力」』)



[ブックレビュー] 『サブプライム後に何が起きているのか』 (春山 昇華)

##記事埋めの(?)読んだ本のレビューです


★★☆☆☆
(星の5段階評価で★2つ)


評価の高かった『サブプライム問題とは何か アメリカ帝国の終焉』の続編です。

映画にしろ、本にしろ、1作目が当たったから作ることになった続編はイマイチということが多いのですが、これも同じ印象です。

前作はサブプライム問題とテーマを絞ったがゆえにピントがぼけずにきれいに話がまとまっていました。
しかし、本作では「サブプライム後の世界」とテーマを広げた為か、サブプライム問題にも触れつつ、グローバリゼーションやらと話が拡散しています。

サブプライム問題についてなら前作の方が優れているし、世界経済の展望などであれば、他の型の著書の方がおもしろかったり優れていたりします。
この本は「帯に短し襷に長し」という印象です。


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