アベノミクスの親玉様が、(保育園の)待機児童解消についても言及したようで、テレビでも保育園と待機児童のことが取り上げられていました。

保育園事業への株式会社の参入を強く反対する方々がいます。
その最大の(名目上の)理由は「株式会社は利益追求に走るので保育の質が落ちる」というものです。


「株式会社だと保育の質が落ちる」は本当なのでしょうか?

そんなことはありません。

世の中の多くの事業は株式会社が中心となって行われています。
多くのスマートフォンを提供しているのは株式会社であるGoogleやAppleです(Android陣営のHWメーカーはいろいろ?)。
よりよく安全な車を作ろうと最前線で頑張っているのは株式会社である自動車メーカーです。
子どもの教育に目を向ければ、学習塾を運営するのもたいがいは株式会社です。

世の中の多くの高品質の商品やサービスは株式会社によって提供されています。子供関係の商品やサービスも然りです。


イケダハヤト氏に共感できなかった理由が分かった気がするという以前の記事でも書きましたが、(株式)会社に所属しない人が、(株式)会社のことを過小評価しすぎに思えます。私は株式会社に勤める身なので身内びいきと言われるかもしれませんが、少なくとも株式会社はサービスや仕事の質が低いとか言われる道理は全くありません。

利益を追求するばかりで質が疎かになるというなら、車だってコストカットで酷いものができるはずですが現実は違います。

保育園にしても、供給が需要に追いついていない現状こそが質の低い保育を蔓延させる原因になります。

「現在はそもそも保育園の数が少なく、一部の親は(劣悪な環境の)ブラック保育園を選ばざるを得ず、たとえブラックであることに気付いても他に行くところがない。供給量を増やせば、質の悪い保育園は選ばれなくなる」(駒崎氏

上記は少し昔のダイヤモンド・オンラインの記事(待機児童を救う民間の保育所参入は“悪”なのか? 「子ども・子育て新システム」に募る異論の中身)ですが、供給がないからこそ質の低い保育園でも我慢して預ける親がいて存続してしまいます。


「株式会社は保育サービスの質が低い」は根拠が薄弱な批判でしょう。