##いまさらマスコミに文句を言っても仕方ないのかも
##しれませんが・・・


「何もしない人の分を何で私が払う」医療費巡り麻生首相 (asahi.com)
 「たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」。麻生首相が20日の経済財政諮問会議で、こんな発言をしていたことが、26日に公開された議事要旨で明らかになった。自らの健康管理を誇ったうえで、病気予防の重要性を訴えたものだが、保険料で支え合う医療制度の理念を軽視していると受け取られかねない発言だ。

 首相は社会保障費の効率化の議論の中で「67、68歳になって同窓会に行くと、よぼよぼしている、医者にやたらかかっている者がいる。学生時代はとても元気だったが、今になるとこちら(首相)の方がはるかに医療費がかかってない」と指摘。自ら日課にしている朝の散歩が役立っているとしたうえで、「私の方が税金は払っている。努力して健康を保った人には、何かしてくれるというインセンティブがないといけない」と強調した。

このような感じで、麻生氏の発言に対して多くの批判がメディアで報道されており、世間でも多くの批判が聞こえます。
別に批判することがいけないとは思いません。総理大臣という公職についており、その政策手腕や言動が批判の対象になるのは当然のことです。


でも・・・

本当に何があったか理解してから批判していますか?


麻生総理大臣の「たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金を何で私が払うんだ。」が極端にマスコミで取り上げられましたが、これは麻生氏の発言の一部に過ぎません。また、大変興味深い会議全体の流れがあり、その中での発言の一部です。

だから、努力して健康を保った人には何かしてくれるとか、そういうインセンティブがないといけない。予防するとごそっと減る。
 病院をやっているから言うわけではないが、よく院長が言うのは、「今日ここに来ている患者は 600人ぐらい座っていると思うが、この人たちはここに来るのにタクシーで来ている。あの人はどこどこに住んでいる」と。みんな知っているわけである。あの人は、ここまで歩いて来られるはずである。歩いてくれたら、2週間したら病院に来る必要はないというわけである。その話は、最初に医療に関して不思議に思ったことであった。 それからかれこれ 30年ぐらい経つが、同じ疑問が残ったままなので、何かまじめにやっている者は、その分だけ医療費が少なくて済んでいることは確かだが、何かやる気にさせる方法がないだろうかと思う。

マスコミで取り上げられる発言の後には、このような発言が続くのですが、これを知っている人がどれだけいるでしょう?

しかもその前にこの会議の中で、議員の吉川氏が中心となって日本の福祉をどう考えるべきかという重要な話がされています。ここで、以下に日本の福祉が危機的状況であるかが端的に説明されています。
##私的には、この吉川氏の説明は非常に分かりやすく
##現状を的確に表しており、この会議の中で最重要
##ポイントです


・現行の制度は公費負担があり「中福祉・低負担」状況
・交付負担部分の1/3は将来世代へツケ回しされている
・中福祉維持には消費税率で1%程度の安定財源が必要

等々、崩壊しつつある福祉制度を如何にして維持していくかというのが重要な議論のポイントです。その流れの中での麻生氏の発言です。この流れを知っての上での批判なのでしょうか。

その流れと上で引用した部分の発言を考えると、麻生氏の発言が少なくとも無節操に高齢者や病人を非難していないことくらいは分かると思います。
麻生氏が疑問を投げかけている対象は、あくまで【歩いていたら病院に来る必要がないのに、歩かずして病気になって病院に通っている人】です。どこぞのコメンテーターや国会議員の、「誰も好き好んで病人になる人はいない」という批判は思いっきり的外れでしょう。健全な生活をしていて病気になった人までは非難していません。

重ね重ねになりますが、批判することは問題ありません。
ただ、会議の全体的な流れと麻生氏の発言全体を捉えずして、発言の一部だけから判断するのは明らかにおかしい話です。



ちなみに当該の経済諮問会議の議事録はここ


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@吊られた男