「卵は一つの籠に盛るな」の家計編です。
共働き夫婦には「家計は一つの籠に盛らない方が良い」を考えてもらいたい。
よく雑誌などである「貯金ができません。家計診断を・・・」という話では、夫婦の稼ぎが合算されて出てきます。また、全体の支出をトータルで考えてしっかり管理しようという風潮です、これは真っ当なアプローチです。
ここには家計の財布と一つに統合することを暗示しているようなケースもあります。
ここで一歩待っていただきたい。
確かに財布を一つに統合して全体を俯瞰的に見て家計を管理すると効率的に管理できます。しかし、財布を一つにするリスクも認識してほしい。
(1) 管理者が都合よく使ってしまうリスク
「妻が財布を握って夫がこづかい制」というところもあるでしょう。この場合、家計を握っている側がどこで何に使っているかを管理してしまい、管理しない側が資金の流れが分からなくなってしまいます。
「お金を管理している妻が、女友達との遊びにお金を使っていた」とか「夫がギャンブルに使っていて貯金がなくなっていた」とか「私が我慢しているのに、相手はこっそり毎月へそくりを貯めていた」なんて話になりかねません。ある話です。
(2) 夫婦生活破たん時のリスク
最近は離婚も珍しくありません。そんな時に一つの財布だと問題になることもあります。
お互いの生活資金を一つの財布に入れていると貯金の分配などでもめることがあります。しっかりと公開されている場合は問題ありません。
しかし、管理者側がこっそり隠し口座に資金を移してしまうかもしれません。むしろ離婚するような関係になっていれば、少しでも多くのお金を確保しようと隠そうとする方が自然とも言えます。これは大きなリスクです。また、1で書いたように無駄遣いをされていて、いざ離婚しようとしたら本来貯金されているべきはずのお金が無かったという話にもなりかねません。
一つの財布で管理する場合、1と2のリスクを避けるためには資金の流れをしっかりと2人で定期的に管理しておく必要があります。(毎月5万円のへそくりでも10年たてば600万円です)
しかし、財布を一つにしてどちらかが管理する場合、自分が管理しているお金をパートナーに開示して指摘されることを嫌がる人もいるでしょう。
そこで、「財布を分ける」というオプションも提案したい。
一例として、お互いに生活にかかるお金のどの部分をお互いが払うかを決めておきます。具体的には「家賃は夫、光熱費は夫、子供の塾代は妻、携帯や保険は各自・・・」のようにです。そして、その他のお金はお互いに貯蓄します。
なお、各自の収入の中から共通の貯蓄口座を作ってそこへ決まった額を拠出し続けてもよいでしょう。この場合は拠出額がオープンになっているので、いざ離婚時にしらばっくれられることはありません。
家計への拠出を分担しておいて残りを各自管理とすると、お互いに自分で管理する資産ができます。こうしておくことで、財布と一つにすることで書いた2つのリスクを軽減できます。
相手の手が届くのは相手の資産までです。共通資産に手をつけるかもしれませんが、これはすぐにバレます。少なくとも自分が貯めておいたお金がなくなることはありません。
「相手が都合のよいように使ってしまう」とか「生活が破たんした時」のように、通常は話しにくいトピックですが、本来はこういうケースこそ備えておく必要があります。
都合よく使うことが可能なことで、自分のこづかいが少ないと「あいつが自分の遊びに使っているのではないか?」とか相手を疑ってしまう原因になりかねません。そういうケースに対応しておくことで、お互いに相手を疑わなくていいと精神的なメリットがあります。
家計全体でいくら消費されているのか分かりにくいというデメリットがありますが、いざという時のリスクを考えると「家計は一つの籠に盛らない」メリットも大きいでしょう。
家計の管理方法は家庭によってそれぞれだと思いますが、「管理者リスク」と「生活破たん時のリスク」はあまり語られませんので、少し取り上げてみました。
一つのオプションとして考えてみてはいかがでしょうか。
共働き夫婦には「家計は一つの籠に盛らない方が良い」を考えてもらいたい。
よく雑誌などである「貯金ができません。家計診断を・・・」という話では、夫婦の稼ぎが合算されて出てきます。また、全体の支出をトータルで考えてしっかり管理しようという風潮です、これは真っ当なアプローチです。
ここには家計の財布と一つに統合することを暗示しているようなケースもあります。
ここで一歩待っていただきたい。
確かに財布を一つに統合して全体を俯瞰的に見て家計を管理すると効率的に管理できます。しかし、財布を一つにするリスクも認識してほしい。
(1) 管理者が都合よく使ってしまうリスク
「妻が財布を握って夫がこづかい制」というところもあるでしょう。この場合、家計を握っている側がどこで何に使っているかを管理してしまい、管理しない側が資金の流れが分からなくなってしまいます。
「お金を管理している妻が、女友達との遊びにお金を使っていた」とか「夫がギャンブルに使っていて貯金がなくなっていた」とか「私が我慢しているのに、相手はこっそり毎月へそくりを貯めていた」なんて話になりかねません。ある話です。
(2) 夫婦生活破たん時のリスク
最近は離婚も珍しくありません。そんな時に一つの財布だと問題になることもあります。
お互いの生活資金を一つの財布に入れていると貯金の分配などでもめることがあります。しっかりと公開されている場合は問題ありません。
しかし、管理者側がこっそり隠し口座に資金を移してしまうかもしれません。むしろ離婚するような関係になっていれば、少しでも多くのお金を確保しようと隠そうとする方が自然とも言えます。これは大きなリスクです。また、1で書いたように無駄遣いをされていて、いざ離婚しようとしたら本来貯金されているべきはずのお金が無かったという話にもなりかねません。
一つの財布で管理する場合、1と2のリスクを避けるためには資金の流れをしっかりと2人で定期的に管理しておく必要があります。(毎月5万円のへそくりでも10年たてば600万円です)
しかし、財布を一つにしてどちらかが管理する場合、自分が管理しているお金をパートナーに開示して指摘されることを嫌がる人もいるでしょう。
そこで、「財布を分ける」というオプションも提案したい。
一例として、お互いに生活にかかるお金のどの部分をお互いが払うかを決めておきます。具体的には「家賃は夫、光熱費は夫、子供の塾代は妻、携帯や保険は各自・・・」のようにです。そして、その他のお金はお互いに貯蓄します。
なお、各自の収入の中から共通の貯蓄口座を作ってそこへ決まった額を拠出し続けてもよいでしょう。この場合は拠出額がオープンになっているので、いざ離婚時にしらばっくれられることはありません。
家計への拠出を分担しておいて残りを各自管理とすると、お互いに自分で管理する資産ができます。こうしておくことで、財布と一つにすることで書いた2つのリスクを軽減できます。
相手の手が届くのは相手の資産までです。共通資産に手をつけるかもしれませんが、これはすぐにバレます。少なくとも自分が貯めておいたお金がなくなることはありません。
「相手が都合のよいように使ってしまう」とか「生活が破たんした時」のように、通常は話しにくいトピックですが、本来はこういうケースこそ備えておく必要があります。
都合よく使うことが可能なことで、自分のこづかいが少ないと「あいつが自分の遊びに使っているのではないか?」とか相手を疑ってしまう原因になりかねません。そういうケースに対応しておくことで、お互いに相手を疑わなくていいと精神的なメリットがあります。
家計全体でいくら消費されているのか分かりにくいというデメリットがありますが、いざという時のリスクを考えると「家計は一つの籠に盛らない」メリットも大きいでしょう。
家計の管理方法は家庭によってそれぞれだと思いますが、「管理者リスク」と「生活破たん時のリスク」はあまり語られませんので、少し取り上げてみました。
一つのオプションとして考えてみてはいかがでしょうか。