吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



安愚楽牧場

「あやしい投資話に乗ってみた」はおもしろい読み物

怪しい

書店に平積みになっていた『あやしい投資話に乗ってみた』という本を手に取って読んでみました。

これは読み物として面白い!

著者は 藤原久敏氏というファイナンシャルプランナー(FP)の方なのですが、本のタイトル通り、いろいろ怪しい投資に手を出しています。

目次からしても非常に怪しい投資が並んでいます。
1章 未公開株を買ってみた
2章 新規公開株を買ってみた
3章 和牛オーナーになってみた
4章 海外ファンドを買ってみた
5章 超高金利の銀行に預金してみた
6章 FXで新興国通貨に投資してみた
7章 先物取引をやってみた

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実績による盲信 - 安愚楽牧場へ1億円を投資

安愚楽牧場の破綻関連です。

安愚楽牧場の悲劇…1億円突っ込んだ会員が慟哭の激白! (ZAKZAK)
男性が情報誌を通じて安愚楽牧場を知ったのは、バブル景気が始まる1986年のことだった。
 バブル絶頂期の90年代初頭には、同じような投資をうたった「和牛商法」ブームが到来。実際には和牛を所有していない会社が、十数パーセントの高利息で投資をあおる中、安愚楽は利率を上げず、経営姿勢を崩さなかった。
 これも安心感を誘い、男性はさらに信用の度を深め、生活資金をのぞくほぼすべての収入と利息を“雪だるま”式に投資に回していく。
 「一度も遅配になったことはなく、経営を疑うどころか、口蹄疫問題のときでさえ、(他の投資への)リスク分散を考えないほど信頼していた」

1986年に200万で始め、雪だるま式に増えていき最後には9500万円まで投資したとのことです。
この人にとっての安愚楽牧場は、他の和牛商法業者が消えていく中でも流されずに20年以上の実績があった本物だったのかもしれません。

初めのうちは和牛オーナー制度に対する不信感はあったとは思います。しかし、他業者が消えていく中でも生き残り、バブル崩壊後の不況の中でも生き残って、と時間のテストをクリアしてきた安愚楽牧場です。徐々に信頼を寄せていったのではないでしょうか。
「経営を疑うどころか、口蹄疫問題のときでさえ、リスク分散を考えないほど信頼していた」という発言にはそのような重みを感じます。

このストーリーには教訓があります。
安愚楽牧場に限らず、「実績を信用しすぎてはいけない」ということです。

この人にとっては毎年確実に無リスク資産を上回るリターンを返してくれるファンドでした。
ファンドに資金を入れていると20年以上も無リスク資産以上のリターンを返してくれていました。
景気変動の波も乗り越えました。他の詐欺業者とは違ってブーム後も継続し続けました。3年や5年といった短期ではありません。20年を超える時間によるテストをクリアしてきました。信じない理由がどこにあったのでしょうか。

・・・と、他の投資でもこのような実績を信じて資金を入れたところで破綻という話に巻き込まれるかもしれません。
安愚楽牧場以外に投資している人も心に留めておくべき教訓でしょう。



安愚楽牧場破綻!?

和牛オーナー制度で有名だった安愚楽牧場がどうやら破綻したようです。
特に最近は最後の起死回生を狙って、膨大な広告を出して資金集めに奔走していましたが、ダメだったようですすね。

東京商工リサーチの倒産速報
(株)安愚楽牧場(那須郡那須町埼玉2−37、登記上:同郡那須町高久丙1796、設立昭和56年12月、資本金3000万円、三ヶ尻久美子社長、従業員514名)は8月1日、栃木義宏・柳澤憲の両弁護士(栃木・柳澤法律事務所、東京都港区虎ノ門1−22−13秋山ビル3階、電話03−3580−1331)に債務調査を依頼した。

負債総額は平成23年3月期末時点で619億8705万円。
資金繰りが悪化し、取引先への代金支払は現在停止状態となっている。担当弁護士側は資産・負債の調査は1カ月以内に終了することとし、その後今後の方針決定した際に改めて発表するとしている。

資産・負債調査は1ヶ月以内に結果が出るとのことですが、まあ破綻と考えてよいでしょう。

ニュースでは福島第一原発のセシウム問題による牛肉汚染なども理由とされていますが、震災から3週間程度の3月末時点で負債が600億円以上ということはすでに経営は行き詰っていたということでしょう。ネット掲示板などでも話題になっていたように口てい疫問題などですでに致命傷を負っていたということになりそうです。

このような投資商品の破綻のニュースの話を聞くと複雑な気持ちになります。
投資話のリスクを喚起できるという点ではいい教訓ともなる話です。
その一方で、こういう伝統的資産以外での大型破綻があると一般の投資意欲が減退するという恐れもあります。

今のところは契約者がどうする・・・という話はまだ早いと思いますが、この安愚楽牧場続きは引き続きウォッチしていきます。


【余談】
最近は安愚楽牧場史上最大といえるほど多くの広告をマネー誌等でも見ました。7月になっても広告記事などとしても宣伝が出ていました。
元本の保証は無いとは謳っていましたが、3月末時点で負債が619億円+更なる資金繰り悪化という状況にあって大量に資金を集めようと宣伝をしていたことの問題も問われそうです。



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