吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



国際のETF

VIX短期先物ETFをVIX連動ETFと区別できていない専門家も多い?

先日、VIX短期先物指数連動ETFを塩漬け長期保有 ⇒ 投死?というように、VIX短期先物指数は長期的に保有すると減価して行く仕組みなので損するよ、ということを書きました。

ネット上を調べてみると、専門家(?)と思われる方でも間違って認識している方もいるようです。

●間違い事例1:リスクヘッジに最適!? VIX指数に連動するETF
VIX短期先物指数ETF(1552)リリースにあわせて書かれた記事です。タイトルからVIX短期先物指数ETFをVIX指数に連動するETFとして間違っているのですが、サブタイトルも以下のように理解が間違っています。
リーマンショック以来しばしば話題に上るVIX指数(別名“恐怖指数”)に連動するETFが、ついに大証に登場!リスクヘッジに有効といわれるこのETF。平常時に投資しておくと、イザというときに強い味方になってくれるかもしれません。

VIXに連動しませんし、平常時には急激に減価していく投資なので、平常時に投資するのは強力な資産減らし要因です。(平常時に持っておき、イザという時に役に立たせるなら中期でしょう)
【VIX短期先物指数ETFへの投資の注意点は?】という章もありますが、ここには「VIX短期指数≠VIX」という説明は無く、株価上昇時にVIXは上がることがある、為替の影響を受ける、売買高の規模…という説明に終わっています。

これは明らかにVIX短期先物指数とVIX指数を混同しています。


●間違い事例2:下落で儲かるVIX指数連動ETFの活用法と今後の動き
これもVIX短期先物指数ETF(1552)を取り上げた記事ですが、ここでもタイトル及び下記のサブタイトルでVIX指数と混同しています。
投資家心理を示す数値として利用されているのがVIX指数です。このVIX指数に連動を目指したETFが3月に上場来安値をつけました。VIX指数連動ETFはどのように投資に活用したらよいのでしょうか?

本文中でも【国際のETF VIX指数(1552)】と肝心の短期という言葉を落としていたり、&P500も上昇と下落を繰り返すだろうからETFも上昇と下落を繰り返すだろうと言ってみたりと、VIX先物短期指数とVIX指数の違いをあまり意識していないようです。
(事例2の場合は、一応短期で投資すべきと触れているので、わずかにかすっているか・・・)



専門家とされる人でもこのように間違えているようなので、ただのど素人投資家が勘違いしてしまうのも仕方ない…………とは言いたくないですね。
ど素人ならVIX指数でヘッジなんて難しいこと考えないようにしましょう。
理解できないなら理解できないなりに「分からないものには投資しない」でOKです。「分からないのに投資して、よく分からないままに大損」に比べれば、「分からないから預金」で良しです。







VIX短期先物指数連動ETFを塩漬け長期保有 ⇒ 投死?

●国際のETF VIX短期先物指数(1552)
●iPath VIX短期先物指数連動受益証券(2030)


上記のような「VIX短期先物指数」連動のETFがあります。

このETFが「VIX短期先物指数」連動と分かって買っているならいいのですが、2ちゃんねるの1552について話すスレッド等を見ると「VIX(恐怖指数)」連動と勘違いして保有している人がいるように思われます。
もっと言えば、VIX自体も世界的な株式市場の下落に逆相関すると勘違いしている可能性も…(VIXはS&P500のオプション価格を使って計算しているので、世界株式とは直接は関係ない)


VIXとVIX短期先物指数の違いについては国際のETF VIX短期先物指数(1552)の運用会社である国際投信が丁寧な資料を用意しています。
VIX短期/中期先物指数について  ファンドの留意事項

(国際投信の資料より抜粋)
VIX/VIX短期先物
上記グラフを見てもわかるように2005年末〜2012年3月末の6年3か月でVIX指数はほとんど変化がありません。ところがVIX短期先物指数は恐ろしい勢いで下落して限りなく0に近づいています。

長期的には大きく減価するが、短期的にはVIX連動…と言いたくもなりますが、そうとも言えません。以下は2010年7月末〜2012年3月末までの1年8か月のグラフです。
(国際投信の資料より抜粋)
VIX01


リスク・リターンの関係を見てもVIX指数とVIX短期先物指数は全くの別物です。
(国際投信の資料より抜粋)
return/risk



以下は国際投信の資料に書かれている説明です。
投資をされる際には、以下の点に十分にご注意ください。
■各ファンドは、リスクが高く売買タイミングの見極めが難しい商品です。
■各ファンドは、長期保有には適さない商品です。国際のETF VIX短期先物指数はその傾向がより顕著となります。
■各ファンドは、ヘッジ目的に用いる場合はヘッジ比率の見極めに注意を要する商品です。

運用会社の国際投信が「各ファンドは、長期保有には適さない商品です。国際のETF VIX短期先物指数はその傾向がより顕著となります。」と書いています。運用会社が「この商品保有してたら損するよ」と書くのはよほどのことです。


どんな金融商品をどう買うかは個人の自由ですが、保有していると急速に減価する仕組みのETFを塩漬けにして保有し続けるというのは………そんな仕組みにも納得して保有し続けているならいいのですが………
時々不安になります。

※参考
 ・「国際のETF VIX短期先物指数」は投資家にとって最高のヘッジ手段か? (梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー)
 ・VIX短期先物指数(1552)はVIX指数連動ETFではないので注意 (インデックス投資日記@川崎)



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