吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



円高

アメリカドル/円が110円割れ、今は円高か円安か 〜実質実効為替レート

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(パートナーズFXより)

1年5ヶ月ぶりにアメリカドル/円が110円を下回って、107円台になりました。

「円高になってきている」という今のアメリカドル/円の動きの方向性の話はよく聞くのですが、絶対的な水準としてみた時に今の為替水準は円高なのでしょうか?それとも円安なのでしょうか?
それが分かったところで相場を読むのは難しいのですが、為替の先行きを考える上で今の水準が円高気味なのか円安気味なのかを見ておくというのはありでしょう。

ドル円の名目為替レートと実質実効為替レート

日本銀行のサイト(時系列統計データ検索サイト)からアメリカドル/円及び実質実効為替レートの数字を拝借してきました。 (2016年3月分の実質実効為替レートはまだ掲載されていなかったので1980年1月〜2016年2月のデータです)
最長の1980年からのデータを見ると最近の値動きがつぶれてしまうので、1990年1月〜、2000年1月〜というグラフも作ってみました。
usd_jpy_201602_02
usd_jpy_201602_03
usd_jpy_201602_02
青線が多くの方に馴染みのある名目のドル円の為替レートで、赤線が今回注目の実質実効為替レートです。続きを読む







外貨預金で含み損は待てばいいとか…ヤバイそれはヤバイって日経新聞

海外旅行、円安でもお得に 夏に間に合う外貨活用 (日経新聞)
 カードの利用代金を支払う時点の為替相場を考えてみよう。外貨の購入時より円安が進んでいれば、外貨預金を円に替え、カードの支払口座に移せば実質的に損失を抑えられる。逆に円高が進んでいたら、円預金を支払いにあてる。外貨預金は「含み損」が生じた状態だが、円安になるまで機会を待てばよい。

これが日本を代表する経済新聞の記事かと思うと非常に危機感を覚える記事です。
日銀の異次元緩和による将来的な財政危機よりも危険かもしれません。

●外貨預金を持っている時、購入時より円安になれば、支払を外貨預金で払えば損失を抑制できる
●外貨預金を持っている時、購入時より円高になれば、支払を円預金で払えば良く、含み損は機会を待てばいい

この助言は完全にアウトです。

素人にはちょうどいい練習問題であり、FPや経済記事を書く人にとってはこれを間違えると…



なお、この記事には以下のような非常にありがたいお言葉も転がっています。
円安傾向が続く中でも、4月にキプロスの金融不安などで円高に転じる局面はあった。その機を逃さず、外貨を入手することが肝心だ。
 方法は主に3つある。一つは旅行先の通貨を両替して確保する方法。次に外貨建てプリペイドカードの利用だ。
 ただし、どちらも相場変動を見てタイミングよく確保するのは簡単ではない。そこで考えたいのが第3の方法、外貨預金の活用だ。



近い将来に円安になった時、ありそうなマスコミの解説報道

その過剰な臆病さから利益を出せない日本の輸出企業

昨年から続いている円安基調は止まらずに、先のX月X日に久しぶりに1ドル100円の水準を突破した。
自国通貨安は輸出企業にとってはプラスであり、長らく円高で苦しめられていた国内メーカーにとってはこの円安は追い風になるはずだった・・・

しかし、足元の国内メーカーの業績は冴えない。円安で利益は伸びているものの収益改善ペースは遅い。これは国内メーカーがその臆病さから円安メリットを自ら放棄してしまったことが原因だ。

2012年に1ドル80円を切る超円高と言える水準まで円高が進行した時、国内メーカーはさらなる円高を恐れて円高対策に舵を切った。為替ヘッジ、為替マリー、海外への拠点の移動などである。円高で為替損を出ないようにするということは裏を返すと円安によって利益が出ないということである。つまり、国内メーカーは超円高進行時にさらなる円高を恐れることで、円安に戻る時の利益を放棄したのである。これが裏目に出た形だ。

しかし、これを「運が悪かった」で片づけていいものだろうか。為替は円安に進むこともあれば円高に進むこともあるものである。1ドルが80円を切るという歴史的な超円高時にさらなる円高に備える対策をしたのは慎重すぎたのではないだろうか。

現に日本が円高で苦しんでいる時、サムスンやLGといった韓国勢はウォン安を利用して急速に事業を拡大して利益を伸ばした。彼らは自国通貨安という為替の波をもしたたかに利用したのだ。円安によって今度は日本がその恩恵を受ける順番になるはずだったのだが、日本企業はそれを自ら放棄してしまった。

不確定な為替変動をも利用する韓国企業に対して、不確定な要素をただただ恐れた国内メーカー。モノづくりの技術のみならず、ここでも国内メーカーは後れを取っているのかもしれない。

上記は完全に私の妄想記事ですが、仮に近いうちに円安反転があっても円高対策によって自国通貨安メリットを十分に享受できなかった(と説明できそうな)場合、こんな報道をするメディアがあるのではないかと思っています。



is 円高対策 円安誘導? [モノの見方]

4月19日の日経新聞電子版に個人資産を巻き込めば円安にできる フジマキ・ジャパン社長 藤巻健史氏という記事がありました。
主張としては「円高」が日本の失われた20年という諸悪の根源であり、その対策はと言うものです。

この「円高悪玉⇒円安にすべき」説は藤巻氏に限らず、よく見る主張の一つです。


今回のエントリーでは円高が本当に失われた20年の諸悪の根源か否かは問いません。
円高が問題だったという全体条件が成立するとします。その上で、その対応策が「円安政策」でいいのかを少し視点を変えて考えてみたい。

そもそも円高が問題ということは、日本(の産業構造)が円高に弱く、円安に強い構造だったからとなります。だからこそ円高が問題なのです。


【日本(の産業構造)が円高に弱く、円安に強い構造】
上記の場合、円安にすることは円高対策の一つの回答ですが、円安のみが回答ではありません。
産業構造を円高に強い構造に変えるという手もあります。

今現在と2007年を比較するとポンドはドル/ユーロ/円という主要通貨に対して、かなり強いポンド高水準でした。イギリスの物価が高いことがネタになるくらいのポンド高。
しかし、イギリスは2007年にポンド高で経済的な苦境に陥っていたかというと、そうではありません。むしろ2007年以降の圧倒的なポンド安の流れの中で不景気になっていきました。


通貨高=不況とは言えないのであれば、日本は円高に強い体制を作ればよかったとも言えます。
そして、これが十分に可能だったことは近年の日本企業が証明しています。
日本ではMade in Japanの製造業の輸出業を中に抱えることによって、円安に依存する体制を作り上げていました。2007年の驚異的な円安を味方につけてトヨタが2兆円の利益を上げるなどしていました。ところがその後の円高反転によって、各メーカーは為替で大きく利益を減らすことになった。

このような円安バブルの終焉とともに海外への工場移転/為替マリーなど円高対策を急速に推し進めた結果、多くの大企業はたった数年で90円を下回った水準でも利益が出せるような体制を作り上げました。
企業がやる気になれば数年でかなりの円高に耐えられる体制を作れたのです。円高になればやられる体制を放置し続けたのは企業の経営判断ミスとも言えます。

円高対策と言った時、「円安誘導すべき(だった)」だけではなく、「円高に備えられる体制を作るべき(だった)」という解が出されてもよいでしょう。



長期投資家は円高・株安を喜ぼう

欧米の財政問題やアメリカの国債問題などもあり、株価も少し先行きが怪しくなり、為替も円高に触れ気味です。

そうなると、主に投資信託を使って長期国際分散投資を実践している人は資産評価額が下がっているかと思います。含み益だったのに含み損に転落した人もいるでしょう。これを嘆くような声も聞こえてきます。
しかし、長期投資家ならば嘆く必要はありません。むしろ喜ぶべき状況と言えます。
大事なのは資産を取り崩す時の評価額です。

今は日々の収入から資産を投入している時期ならば、基準価額の上昇は買う値段が高くなってしまうことを意味します。

投資をする上では、安く買って高く売りたいはずです。

それなのに基準価額が上がって高く買うことを喜ぶことには違和感があります。



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