吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



先物

先物を直接買う or 先物を主な投資先とするETFを買うか

日興アセットマネジメントのETFで先物を主な組み入れ資産としているETFが増えています。
 ・MSCI KOKUSAI
 ・MSCI Emerging
 ・S&P CNX Nifty
このように投資先として興味をそそられる指数に連動するETF多数です。

でも「ETFが先物を組み入れているなら自分で先物を買えばいいのでは?」なんて思いませんか?

●先物⇒ETF⇒個人投資家
先物を組み入れているETFを買うと"(ETFが)先物を買う代金"と"ETFの信託報酬"がコストになります。

ところが、先物⇒個人投資家のようにETFを買わずに直接先物を買うとETFの信託報酬を削減できます。こっちの方が得に見えます。

しかし、問題はそこだけではありません。
先物には期限があるので Buy&Holdができません。ロールオーバーする必要があります。これが個人投資家だとバカになりません。金先物のロールオーバーコストなどを調べてみても、これなら長期保有は現物かETF(SPDR Gold)だな・・・という気持ちになります。


決算がまだの先物ETFも多いので確実なこともいえませんが、無理だと思いつつも調べてみた結果、個人で長期投資を目指す場合は先物を直接買うよりは先物組入ETFの方が良さそうです。







『ETFと市場の流動性 -出来高増加のために必要なもの-』

ETFと市場の流動性 -出来高増加のために必要なもの-

こんな興味深いタイトルのレポートがありました。


総合的な内容については個人的にはかなりがっかりだったのですが、面白い示唆もあったのでそこだけご紹介。


 銘柄によるばらつきはあるが、一般論として、銘柄数や、出来高は増加傾向にあるが、必ずしも、出来高の絶対水準は大きく増えていない。
まずはこのように(大証上場ETFの)出来高が多くないという認識を持っている。世間一般と共通の認識だろう。

 はじめに、この問題に対する筆者の結論を述べれば、これらのETF に関しては、流動性が少ないため、価格が理論価格と乖離し、そのことが、ますます流動性を少なくさせている可能性があると思われる。
先の文に続けて、問題に対する結論としてこれが書かれているが、結論なのかは少し疑問。増加傾向にあるが増加スピードが鈍いに対する結論が、流動性が低下しているではどうにも釣りあわない。マイナス要因ということではあっても・・・増えてはいるんだよねと。ここでちょっと興味を失った。

しかし、次は少し面白い。これが本題。
 一般的に、ETF の乖離を減らすには、同じ指数を対象とした先物取引があって、ETF の裁定取引が活発化し、理論価格との乖離が少なくなることが必要である。
ETFの出来高/流動性増加には先物を入れての裁定取引を刺激することが重要と言うのは面白い示唆だった。

本当にそうなのかは疑問があるところだが、
「同じ指数に連動する商品を複数用意する、アービトラージャーを引きつける。」
これにはある程度の説得力を感じる。

このレポート筆者の渡辺信一氏は先物に限定しているが、これはETFでもいいのかもしれない。同じ指数に連動するETFを2つ用意するのもありなのかも。一見、「同じ指数に連動するETFが2つあっても意味ない」と感じるかもしれないが、そうすることでアービトラージが活発になって、流動性が増して乖離率が下がるかもしれない。

これは面白い示唆だった。



おまけ
6 結論
 最近上場されたETF に関しては、流動性が少ないため、価格が理論価格と乖離し、そのことが、ますます流動性を少なくさせている可能性があると思われる。
 一般的に、ETF の乖離を減らすには、同じ指数を対象とした先物取引があって、ETF の裁定取引が活発化し、理論価格との乖離が少なくなることが必要である。
 したがって、日本でETF を普及させるには、言い換えれば、ETF の出来高を増やすには、銘柄の魅力を増やして、流動性を高めることが必要である。
最後の1文が疑問。ここまで分析や説明をしておいて、どうして「銘柄の魅力を増やして、流動性を高めることが必要である。」という文で結ぶのか。これは課題ややりたいことであって、そのために先物を出すとかそういう話ではなかったのか・・・



ACE - 政策先物取引所ってか!?

About ACE (American Civics Exchange)
The American Civics Exchange is the first US-based commercial market for political futures. We offer businesses and investors an effective, reliable hedge against financial exposure to changes in public policy.
政策先物を取り扱う取引所ってことなんですが、これってどうよ!?


FAQでもIs it gambling?とあるように、一見イギリスのブックメーカーがやっていることとの違いがあまり見出せません。Portfolioのリンクをクリックしても参照するにはUsername/Passwordが必要なようで、参照できません。

Googleしてみましたが、パッと見ではこれぞという記事は見つけられず。

うーん、続報求むというところです。



売りからも買いからもできるって!?

現物株・外貨MMF・投資信託などは、まず手持ちの資金でその商品を買って、価格が値上がった時に売ると利益が出るという仕組みです。
(他にも配当、利子、分配金などがありますが)

それに対し(株や商品)先物、FX等の利点の説明として「現物株だと上げ相場の時しか利益が出ませんが、相場が下がっているときにも利益を出せます」「外貨MMFや外貨預金は円安の時しか利益を出せませんが、円高の時でも利益が出せます。」などという説明で、「売りからも買いからも入れます」とその特徴を説明していることがよくあります。


これをどう感じますか?


言っていることは間違っていないですよね。
それはOKだと思います。


ただし、一番大事なのはそれが投資家の利益に繋がるかどうかです。「売りからも買いからも入れる」のは投資家の利益拡大に繋がるのでしょか?


結論から言うと、「No」でしょう。
確かに現物株、外貨MMF、投資信託等は相場が上げてくれないと儲かりません。しかし、そのおかげで得られる強固なメリットがあります。

それは・・・

相場が上げている限りは損をしない、必勝!!

ということです。

相場が上げていれば、勝率100%なのです。

一方、売りからも買いからも入れるタイプの取引では下げ相場で売りを駆使すれば儲けを出すことが可能です。しかし、上げ相場でも売りの選択肢があるために勝率は50%に低下してしまいます。


つまり、上げ相場と下げ相場の確率が50:50だとすると当然以下のようになります。

 現物株・投信先物・FX
上げ相場の勝率100%50%
下げ相場の勝率0%50%
トータルの勝率50%50%


このように、売りからも買いからも可能な取引は勝率を上げるものではなく、投資を自分の予想の正しさに賭けるものと投資の性質をガラッと変えて、上げ相場の勝率を下げ相場に分配するだけのものです。

なお、専門家でも以下のように、下げ相場で儲けられるテクニックは必要不可欠と言われる人がいます。


ヘッジファンドが引き起こす「日経平均1万円割れ」の恐怖
では、波乱含みの相場で個人投資家が勝ち残る術は
ないのか?

 草野代表は、「個人は下げ相場でも儲けられるテクニックを身につけることが必要不可欠」と力説する。最近では、信用、先物、オプション取引などに参加する個人が増えているものの、大部分の投資家は「リス
クが高い」と敬遠していまだ「上げ相場の順張り」を続けている。

 だが、今後はそれだけでは勝ち残れない。個人といえども、プロと同等の投資眼をもって臨まなければ、以前のように簡単には儲けられないだろう。
うーん、言いたい事は分かりますが、大事な下記の前提
が抜けていませんか!?
 (1)上げるか下げるかを当てることはできるのか?
 (2)個人がプロと同等の情報量を得られるのか?

特に(1)が重要です。売り/買い2つの選択肢がある場合、利益を出すには予想を当てる必要があります。
それって分かるんですかね?
これが分かるという前提がない限り、上の草野氏他の唱えている「下げ相場で儲けることで勝てるようになる」という説は絵に書いた餅で、「コインの表裏のどっちがでるかを予想できるようになれば、コインの表裏の賭けで勝てる」と言っているのと同じで終わります。



しかし、そういうデータはなかなか示してもらえません。
下げ相場でも利益を狙うようなプロ達の投資眼が、買いからしか入らず上げ相場でしか利益の出ない手法(投信の買い増し投資法等)より優れているというデータがあるといいのですが・・・


ちなみに勝間和代氏が『お金は銀行に預けるな』の中で書かれていた国内株式の信用取引の損益グラフを作ってみました。(2001年6月1日〜2008年7月11日)
Shinyo-Return0725.bmp








ソース:信用残の推移

えー・・・っと、平均損益率は-10.63%です。
2001年6月からの約7年間の期間で95%以上の期間は損益率がマイナスです。

2001年6月〜2008年7月の間には上げ相場も下げ相場もありました。しかし、このグラフからは、上げても下げてもあまり利益が出ているようには見えません。


・「下げそうだ」と思って売ったら上がってしまった。
・「上げそうだ」と思って買ったら下げてしまった。

「買い」か「売り」かの判断が要求されるようになったことで上げ下げのどちらの局面でも利益がでなくなっているように見えてしまいます。


下げ相場でも儲けられる手法を身につけられれば利益が増えるという説には両手を挙げて大賛成です。しかし、そのような手法を身につけられるか疑問です。
今のところ「クリスティアーノ・ロナウドやリカルド・カカのようなスキルを身につければサッカーでは有利」という説くらい、皆が賛成はしても実現性が無い説に思えてしかたないのです。


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価格.com

家で仕事の合間に休憩として、なんとなく価格.comで
金融商品比較を閲覧。


証券会社比較を見ても、競争が熾烈化しているせいか
結構状況は変っていますね…手数料比較と取扱商品の
ページは有益に使わせてもらっています。




私のメイン投資対象の投資信託比較も有り。
しかし、この比較ページには少し不満。
ノーロードファンド一覧はあるのだが、他のコストから
絞り込んで検索ができない。この機能がつくと万全なん
ですが… 価格.comさんどうにかなりませんかね?
投資信託比較ページ


そして第2の投資商品となっているFXも見てみようと
思ったが、これは単純にKakakuFXの紹介でちょっと残念。

と思わせておきながら、KakakuFXも悪くはなさそう。
昔のイートレード程ではないがもっと酷いものかと
勝手に想像していたが意外とまとも!?




あとは興味から商品先物取引も見てみましたが面白そう
ですね。これも少し勉強してみたい。




実は結構、価格.com巡りが好きな吊られた男です ^^;


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私の著書 - ズボラ投資
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