吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

投資信託を使った低コストインデックス投資/パッシブ投資(バイ&ホールドの国際分散投資)で資産形成を行っている一般サラリーマンの吊られた男が、主に投資やお金のことについて語るブログ。時々、投資やお金以外の話もします。



リスク

プランニング時点では目標とするリターンは低めに設定した方が良いかも

ポートフォリオは期待リターンリスクを考えて決めていきます。

昔はあまりこのようなアプローチはメジャーではなかったかもしれませんが、最近パッシブ投資(インデックス投資)を始める人では最初から考えて投資する人も多いのではないでしょうか。
非常に素晴らしい心がけです。

しかし、投資の実践がない中で計画する場合、自分が目標とするリターンを1%程度引き下げてポートフォリオを作った方が良いかもしれません。期待リターン5%のポートフォリオを作りたいと思ったら、期待リターン4%でポートフォリオを作るようにです。

理由は、リスク許容度です。
経験がない時に長期投資を考えると、バラ色の未来を描きがちな人が多いのではないでしょうか。
「期待リターンが5%として、それで30年間運用すると複利の力で4.32倍に増えている。途中で多少減っても大丈夫さ。」のように、資産が増える未来に思いを馳せてしまいがちです。そして、リスクは-20%や-30%と言われても大丈夫と軽視しがちです。

しかし、2009年の下落相場でパッシブ投資(インデックス投資)派でも耐えられなくなった人がいるように、実際に運用してみると、損失が広がっていくのは想像以上に精神的にキツイ。


机上のプランニングでは、リターンを過大にリスクを過少に見積もりぎみと思われます。

投資で一番避けるべきは、想定以上の損失をして退場してしまうことです。多少目標リターンが落ちることなど、それに比べると大したマイナスではありません。
プランニング段階では、少し安全寄りで考えておくことを推奨します。







激安/価格競争批判派の勘違い 2

先のエントリーで激安/価格競争批判派の勘違いについて触れました。
今回は少し違うビジネスモデルの観点で起こっている勘違いに触れてみます。

「価格競争は消耗戦で先がない。価格競争を避けて付加価値で商売をしなくてはいけない」

日本の近頃の低迷を受けてこのような意見もよく聞きます。一見正しくも聞こえる意見です。しかし、これが少し間違っているケースがあります。

ユニクロやニトリや牛丼チェーンは価格破壊の代表かのように言われることがあります。
そして「安かろう悪かろうではなく、付加価値のあるものを…」という意見に繋がりやすい。
先の相場氏もツアーバスの価格競争の激化で質が落ちたという主張をしていました。

しかし、そうなのでしょうか?

ユニクロはヒートテックという新しい付加価値を持った製品を投入して大ヒットしました。シルキードライという肌触りが良い新しい素材を使った製品も送り出しました。この前の冬に我が家で活躍したダウンは昔のものと比べて非常に軽くなっています。
ユニクロは質を犠牲にして価格を引き下げているのではなく、付加価値を付けています。その上で価格競争もしています。

価格と品質の問題を考える時には、時間軸が重要です。
Time_Price

オレンジで囲んだ部分は同じ時間軸での価格差の比較です。
この場合、赤の商品だけが飛び抜けて価格が安くなっています。
これは何か裏があると疑っていいかもしれません。競争をしている他社が遥かに高い値段をつけている時に、1社だけ値段を引き下げられるというのは考えにくく、裏があることを疑ってもいい。

一方、緑で囲んだ部分は左と右で時間が違います。各社が競争をした結果、左から右へと値段が下がった状態です。【時間軸が違うケース】です。
この場合「(昔と比べて)価格が安くなった→安さには何か裏がある」というのは少し的外れな可能性が高い。

各社が競争をしていけば技術や仕組みが進化して、同等かそれ以上のモノをより安価に提供できるようになります。テレビやパソコンなどが典型です。これらは性能が上がって価格が下がりました。
流通業でも在庫管理システムは日々進歩しています。原材料が安くなったかもしれません。
時間が経過して値段が下がった場合は、一概に問題有りとは言えません。

先の高速バス事故のケースでは、「規制緩和前と比較して価格が安くなったから安全性が軽視されている」といった論調がありましたが、これも【時間軸が違うケース】です。
実際にバスの事故の件数や度合で昔と今を比較すると決して増えておらず、単純に安全性をそぎ落として価格を下げたとは言えません。
事故の確率から判断すると「安全性を変えずに価格を落としてきた」「今の高速バスが危険なら昔の高速バスも危険だった」が適切かもしれません。



激安/価格競争批判派の勘違い

日本ではデフレが続いているせいか、その矛先として価格を売りにする業態への批判が強くなっています。
一つは価格を下げるために質が下がっているという批判です。
先の乗客7名が亡くなった関越道の大型バス事故でも、規制緩和後の価格競争のバス業界が批判の的にされました。

“激安”に潜む危険性とマスコミの罪 (相場英雄 / Business Media 誠)
 一連の報道の中で筆者が気になったことは、ツアーバスの運賃が年々低下傾向をたどっている、という点だった。

 2000年の規制緩和以降新規参入が急増し、最終的に「価格競争」の消耗戦が繰り返されている、と多くのメディアが伝えた。折しもデフレ経済が長期化し、消費者の財布のひもは固くなるばかり。バスの乗り心地や車内サービスの善し悪しなどではなく、「価格」ばかりが競争の中心になった、という情報にも接した。

 価格競争の激化とともに、サービスを提供する企業が運転手の人件費を圧縮したことが、結果的に重大な事故につながる要因になったのは明らかだ。

これなどは典型的な批判例ですが、的外れです。
バス事故に関して言えば規制緩和以降もほとんど変わっていません。実際の事故件数や死亡者数を見る限りは規制緩和が安全性を軽視させて事故が増大したという根拠を見つけるのは難しい。

激安商品全てにリスクが潜んでいると筆者は考えていないが、デフレ経済下で幅を利かせる低価格の人気商品には、多かれ少なかれリスクが潜んでいるとみる。

相場氏は「焼肉酒家えびす」のユッケ食中毒事故のケースも上げていますが的外れです。「安さ」憎しで、価格が安い会社が事故を起こしたケースを取り上げているだけです。
食品偽装でいえば、吉兆はどうなんでしょう?ミシュランガイド2つ星のトゥエンティ・ワン(高級フレンチ)は?高級店でも偽装はあるのです。吉兆の場合は食の安全にかかわる使いまわしでした。
シンワオックスという会社が安い牛肉を使っているにもかかわらず、A4/A5の黒毛和牛だけを使ったと言って高い値段で売っていました。高級価格帯ではありませんが、価格競争になっていない赤福や白い恋人のケースもありました。

安全性を軽視したリスクが発生する本質は最終価格の安い/高いではありません。
儲けようとする意志です。
薄利多売で安くするために安全性を軽視する場合もあるでしょう。
しかし、値段が高い商品であっても、粗悪品を偽装して高く売って儲けようとする場合もあるのです。残念ながら相場氏のような「値段が安いものは悪くて、値段が高いものは良いに違いない」という思い込みを持っている人がいるから、業者は粗悪品でも値段を高くして良いものに思わせようとするインセンティブが働きます。

価格が安かろうが高かろうが、儲けようとする意志が悪い方に働くとリスクになります。吉兆のような高級料亭ですらそうなのです。
値段の高い/安いだけで語るのは本質を見誤ります。

バス事故でも本当に規制緩和後に安全性が軽視されて事故が増えているかをしっかり考えた方が良い。
(最近は報道が減りましたが)数年前には凶悪犯罪の増加という嘘がありました。
過去を懐かしむオールド世代は、つい「昔はよかった。今は…」となりがちですが、安易なロジックに騙されないように注意が必要です。

※当然、安いものを無批判に受け入れていいという話でもない



アフターサービスの重要性を口に出す販売会社は失格

「投資信託はアフターサービスが重要だ」という声もあります。

しかし、これを口に出す投資信託の販売会社は失格でしょう。
そもそも投資信託は商品の特性・リスクを説明して、それを顧客がしっかりと理解した上で販売するものです。
投資家は、保有している投資信託がどのような仕組みでどのような要因によって価格が変動するかということを熟知しているはずです。
通貨選択型+オプションプレミアム戦略のファンドであれば、為替先物取引の仕組みについて理解しており、オプションの売りについても理解している投資家です。

そんな人にアフターサービスが必要でしょうか?

ファンドの値動きに関する情報開示は必要です。基準価額が幾らになったか、値動きの理由は銘柄要因か為替要因か等々。しかし、それ以上のサービスが必要でしょうか?またできるものでしょうか?

そもそも販売会社は運用会社ではありません。そのファンドが明日以降にどういう投資をするかは運用会社が決めることです。販売会社の末端の営業員などがそれを知る由もありません。
そのような販売会社ができるアフターサービスとは何でしょうか?

販売してから投資信託の「アフターサービスが必要になる」と販売会社側が言うのは、販売時の商品・リスク説明がなっていなかったか、理解していない顧客に売りつけていたかを自白しているに等しいでしょう。

「弊社はちゃんと商品・リスクを説明してご理解いただき、購入後は皆さまご自身で判断できるような商品をご提供いたします」こそが真の商品・リスク説明ではないだろうか。



「少しのリスクで年利回り6%」なんて商品は無い

「元本保証で年利回り30%の商品があります」

このような商品は、まず詐欺だとわかります。
元本保証で高利回りが事実ならばハゲタカのような投資銀行などがその投資先を放っておきません。
この手の商品は投資してはダメな商品で、投資する人は愚かという意見が大勢を占めるでしょう。


「リスクは多少ありますが、年6%の利回り」(日本の2012年現在)のような商品はどうでしょう?
より具体的にすると「当社の●●●に投資すると、Xというリスク、Yという少しのリスクがありますが、年6%の利回りです。先に説明したように多少リスクはありますが、▲▲▲でリスク低減を図っておりますし、今までの実績では大丈夫です。」

このような商品が難しい商品です。
宣伝文句そのものには嘘はない場合も多く、問題は多少のリスクをどれほどのリスクとして理解して投資しているかです。


未熟な投資家は、このようなリスクを過小評価していることが多いように思えます。
日本人は株式投資は損する可能性が大きい(リスクが大きい)と思っています。しかし、上のような商品の説明を聞いた時のリスクは株より小さいと思っている人も多そうであり、これが大いに問題です。

株式のリスクプレミアムは5%程度と言われています。長期金利が1%の世界で株式に期待される期待リターンが6%です。
推奨された投資商品の期待リターンが6%であれば、期待リターンは株式と同水準であり、普通に考えてリスクは株式並みを覚悟しなくてはならないことになります。(株式よりも低リスクで同程度のリターンが見込める素晴らしい商品ならば世の中のハゲタカ共が集まります)

「リスクが多少ありますが、年6%の利回り」という商品は、少なくとも株式と同程度のリスクを取る覚悟は必要です。(真っ当なビジネスをしているという前提の上で)株を買う感覚で「リスクが多少ありますが、年6%の利回り」という商品をとらえるのが正しいリスク認識です。


利回り3%や4%という投資話もあります。
しかし、「この程度なら大したリスクはないだろう…」と手を出すのは禁物です。年3,4%のリターンでさえ、今の日本の場合はそれなりのリスクを取らないと実現は難しいリターンです。
たった数%の超過リターンのために必要なリスクはそれほど低くありません。(いえ、本当は「たった数%の…」なんて言ってはいけません)



私の著書 - ズボラ投資
「毎月10分のチェックで1000万増やす! 庶民のためのズボラ投資」
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