日本の公的年金:ベンチマークの変更検討、積極運用には距離(Update2) (Bloomberg)
122兆円を運用する世界最大の年金基金、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、日本の株式や債券のベンチマーク(運用成果の基準)の変更を検討している。指数採用銘柄の流動性の低さに起因する投資収益率の低下リスクなどに対応する。
同法人の川瀬隆弘理事長が24日、ブルームバーグ・ニュースのインタビューで語った。川瀬氏は、現在日本株のベンチマークとしているTOPIXの構成銘柄の中には取引量の少ないものがあると指摘。「資金量の大きいわれわれがそういう銘柄を動かすときには、自らのハンディになる」と語り、「取引コストなども考えると、もう少し流動性の高い大型株に集中したベンチマークの方が取引しやすい」と述べた。
  TOPIXは東京証券取引所1部上場の全銘柄を対象とする時価総額加重平均指数で、25日現在1680銘柄で構成されている。トヨタ自動車など時価総額が大きい銘柄の売買高は多いものの、時価総額が小さくなるに伴い売買高が低下する傾向がある。「海外では運用に適したベンチマークが出来ている。日本ではベンチマークでTOPIX全盛だが、それでいいのか考えていかなければならない」と、川瀬氏は強調する。
 GPIFは日本債券のベンチマークについても、変更を検討している。現在採用しているNOMURA−BPIは「3割弱を占める事業債など国債以外の流動性が低く、それでいいのかという問題がある」と川瀬氏は語った。

日本株のベンチマークといえばTOPIX、日本債券のベンチマークといえばNOMURA-BPI、といイメージがありましたが、GPIFが変更も検討しているようです。1700銘柄のTOPIXでも、GPIF規模となると連動が厳しいのか。

ラッセル/ノムラPrimeの内容は初めてちゃんと確認しましたが、「日本の株式市場全体の浮動株修正後の時価総額上位1,000銘柄から構成される、市場代表性と流動性を考慮したパッシブ運用のためのベンチマーク(指数)」(金融経済用語集より)とのことで、確かにGPIFの川瀬氏が言うように高い流動性確保を目指したインデックスのようです。

仮にGPIFがラッセル/ノムラPrimeに移るとこれに追従する投資信託なども増えてくる!?