●参考:最近ベーシックインカムなどで熱く議論させて(ふっかけさせて)いただいている乙川乙彦の投資日記の『外貨建て投資と円建て投資の比率

ポートフォリオを年齢によって変えていく(年を取ったら債券を多くする)というのも変だと思います。寿命が来れば死ぬしかありませんが、その財産は子供が相続します。だとすると、高齢者でも何でもなくなるわけで、そう考えれば、いつも同じように投資していくことで何ら問題がありません。

これは乙川氏のブログの引用ですが、私も思っていたことです。
マネー雑誌などの教科書的マネープランニングだと、個人の生涯でクローズされた形でマネープランニングされていることがほとんどです。「あなたの想定されるライフプランだと支出はいくら。退職後は年金収入だけになることを考えると退職時には●円必要」なんて感じですね。

しかし、マネープランは個人毎に最適化される必要はなく、むしろ全体最適された方が効率的とも言えます。世代を超えた最適化もできるはずです。幾らかの財産を子どもや孫に残して死ぬような場合、実際にそのお金を使うのは20年や30年後かもしれないのです。自分が高齢者で死期が近いからといってその資産運用を債券や円建資産に寄せる必要はありません。

「許容できるリスクの中で最も合理的な方法で運用して、その結果で残った財産を下の世代に引き継ぐ」
これも1つの運用の姿だと思います。

もちろん、万人に当てはまる話でもありません。資産を相続する配偶者や子どもがいない人もいます。いたとしても資産を渡したくない関係の場合もあるでしょう。子どもに財産を渡すどころかこのままだと相続できるのは負債になってしまうという人もいるでしょう。ただ、皆が皆「俺の人生。私のお金。」と、自分という狭い枠に閉じこもる必要はありません。
「いくら金を持っていても使い切れずに死んだら意味がない」なんて言う人もいます。でも良いではないですか。ウォーレン・バフェット氏もビル・ゲイツ氏も資産を使いきれずに死ぬでしょう。「自分はお金をたくさんあまらせて死んだ。そして残ったお金の一部は家族などに渡り、あとは寄付された。」これもひとつの生き方でしょう。