いつかはゆかし徹底検証の番外編です。

いつかはゆかしでは「年利10%で月5万円を30年間積立すると1億円」という数字が目標として出てきます。

そこで、「5万円の積立で1億円(リターン年平均10%)の実現性はどんなものか、ハンサード(Hansard International Limited)のファンドで見てみます。
本日使う資料はTony's Personal Blogに掲載されていた2013年3月5日時点のハンサードのファンドのパフォーマンスです。

余談ですが、最近の日本の株高を受けてか6か月のパフォーマンスでは日本株を扱うHIL Japan Equity (JP Morgan Japan Equity)が+33.8%でHIL JPMorgan Philippineに次ぐ2番目の高パフォーマンスです。


本題。
資料を見ると120本のファンドがあります。そして、丁寧にCompoud Average(リターンの年平均換算)が記載されています。
ここで取り扱いファンドの平均的なパフォーマンスが10%程度であれば、ここにあるファンドを使っての投資での期待リターン(過去の実績からの推定)が10%と言えるかもしれません。
※過去の実績で将来を語れるか…という真っ当なツッコミは今回は無視します
※単純化のため税金が~とか、bidとaskのスプレッドが~とかも無視します


しかし、120本の中には新設ファンドも多く、トラックレコードがほとんどないものもあり、ハンサードもCompound Averageをn/aとしているモノも多数あります。
そこで120本のうち、Compound Averageがn/aでない79本を取り出して、1%刻みで分布させてみると以下の通り。
Hansard_chart
なお、面倒くさいのでこちらにならい日本からの投資においても通貨を円建て換算せずに資料の数字をそのまま使っています。

年平均リターンの最高は13.71%、10%を超えたファンドは79本中4本、リターンの平均と中央値は以下の通りです。
hansard_heikin
※参考:わたしのインデックスでMSCI All Country World Index (ACWI)インデックスを見と最長の20年の年平均リターンは7.7%

仮に「30年間」ずっと「10%」のリターンを目指すの?(「いつかは ゆかし」公式ブログ)にある【そのようなお客様には長期的に高収益を狙えるよう、投資開始時は15%程度の期待リターンを目指しポートフォリオをご提案しています。】のように意識が高いというか、志が高い場合には、最高でも13.71%に過ぎないこれらのファンドは全滅です。

あくまでハンサード過去の実績から判断しただけなので一般化はできませんが、ハンサードであれば取り扱いファンドの上位10%のようにかなり巧くファンドをチョイスしないと年平均10%は難しそうですし、ハンサードの外でも30年間で年平均10%はそう簡単ではなさそうです。

※参考:長期の日本円の主な通貨に対する為替レートの長期推移