先の企業は就活学生に「落とした理由」を伝える必要無しはBLOGOSにも取り上げられ、それなりの反響もありました。(BLOGOS版はこちら)

今回は前回よりも軽いノリでいきます。

その中で【(3)落とされた理由を聞かされたら心が折れる学生が増える】とも書いたのですが、ブログを書いた後でふと思ったのが、『アメリカン・アイドル』や『Xファクター』です。
さらに言えば、その審査員のサイモン・コーウェル。サイモン・コーウェルを知らない人はWikipedia等を見たいただきたいのですが、彼のフィードバックは実に率直です。(参考)

『アメリカン・アイドル』や『Xファクター』は、ステージの上でオーディション参加者がパフォーマンス(歌)を行い、それを審査員(3-4人)がその場で評価してコメントを出します。
その際にサイモンは下手なオーディション参加者に対しては「退屈だ」「君には全く才能がない」「ひどい騒音を聞かされたようだ」「まるで悪夢だ」のように非常に辛辣なコメントをします。ただし、そのコメントは他のどの審査員よりも的確でまさに役に立つフィードバックです。
日本の就活よりもはるかに的確な審査及びフィードバックがされている舞台がここにあります。


でも、就職活動の学生がサイモンの非常に役に立つお言葉をもらったらどう思うでしょう。しかも数十社のです。
心が折れる学生多数じゃないでしょうか。

『アメリカン・アイドル』や『Xファクター』では2度とオーディションに出ない方が良いと思えるほどのド下手な参加者がサイモンに言い返すこともあります。わざわざそのオーディションに出るくらいなので、ある程度の覚悟はできているからとも思います。しかし、その中でも泣いて去る参加者もいます。
一方、就職しなくては…という理由から自ら望むわけではなく就活の世界に飛び込んでいるのが多数の就活学生たちにはそのような耐性がない人はかなりいるでしょう。
何十社からもサイモンのような言葉を投げかけられたら…死ぬかも。

そもそも、オーディション時点で落選した理由を教えられても多くは改善できるものじゃないでしょう。
審査員のダメ出しを聞いたからと言って、次にはそれを克服して歌がうまくなって次のオーディションを通過できるわけではありません。
就職活動だって「●大の●学部卒で特別なエピソードもない。見るとこなし」と言われてもどうやって改善しろと…

サイモンは非常に素晴らしいコメントをしますが、就活では不要かな。