金融庁がその審議会の資料として『「高齢社会における資産形成・管理」報告書(案)』という資料を公表したところ,「老後生活には自助努力で2000万円貯めろ、年金はもう払えないから自分で何とかしろとはどういうことだ!」「政府が年金破綻を認めた。もらえないなら払いたくない。払った年金返せ。」などと,SNSのみならずテレビ局なども取り上げてちょっと盛り上がっていました。

しかし,この批判の約半分は勘違いや知らないことからくる間違った指摘で,約半分は何か別の意図を持った悪意のある指摘といったところです。

まず,主な勘違いポイントを整理します。
  • 金融庁は2000万円必要と言っていない
  • 年金だけで老後生活費を保障するとは政府は言っていない (100年安心云々含めて)
  • 「ついに政府が年金破綻を認めた」のではない

そのあとに,この金融庁レポートの弱点について書きます。

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