金融リテラシー調査2016年調査結果 (知るぽると)

金融リテラシー調査の結果が発表されました。いろいろ興味深い結果がありますが、その中からいくつかをご紹介。

複利の金利計算は苦手な模様

税金を考慮せず、100万円を年率2%の利息がつく預金口座に預けた場合に5年後に口座の残高がいくらになっているか、という問題で「110万円より多い」という正解を選んだのが42.9%と半数以下でした。「上記の条件だけでは答えられない」を選んだ人が10.7%おり、ここには分かっていて少しひねくれた人がいるのかもしれませんが、それにしても正答率は高くありません。

10万円の借り入れがあって金利が複利で年率20%の場合に返済しないと何年で倍になるか、という問題で正解の2年以上5年未満を選んだ人は40.6%です。2年未満が2.7%、5年以上10年未満が16%、10年以上が2.6%で、分からないが38.1%となっています。年率20%の単利だと20%×5年=100%で倍なのですから、複利だとそれより短いということで2年以上5年未満ということは、複利を理解している人にはすぐに計算できそうなものですが、複利の概念がよく分かっていない人が多い模様です。

契約の時の注意事項は…

契約を行う際の対応で適切でないものとして「自分にとって、その契約が本当に必要なのかを、改めて考える」を選んでいる人が9.3%いました (正解=適切でない行動は「業者から詳しく話を聞いて契約して、契約書は後でゆっくり読む」)。正解を選んでいる人が多数ではあるものの、そうでない考えの人も多く、そりゃ各種トラブルになるよなと思うわけです。

自分の公的年金を把握している人は少ない

「公的年金で知っているものはどれか?」という質問がありますが、よく分かっていない人が多い。
自分が加入している公的年金を知らない人が36.5%います。
自分が第何号被保険者か知らない人が58.1%と過半数は知りません。
年金受給のために必要な加入期間も55.4%の人は知りません。
受給額を知っているのは36.6%にすぎず、自身の年金支給開始年齢を知っている人も半数未満の45.2%です。

債券と金利の関係という超難問はさすがに厳しかった

さすがに金利が上がった場合に債券価格がどうなるかという質問は難易度が高くて壊滅的です。債券価格が下がると上がるがほぼ半々で、そもそも分からないという人が多数いました。


金融トラブルもあるし、詐欺も無くなりません

「職場に節税対策でワンルームマンション投資の勧誘電話良くかかってくるけど、誰が買うんだよ」みたいな声も聞きますが、上の結果を見ていると「買う」でしょう。この調査の中には、迷ったら業者に一任勘定で問題なしという選択をしていた人もいますし、何%かの人は十分に買うだけの素養があります。 (=金融リテラシーが無いという意味)


詳しくはリンク先の超サケ科調査結果を見てください。面白いですよー。



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