サン・マルコ広場

このブログでも何度か取り上げているように、この2015年後半に一気に0.1%〜0.2%台の低信託報酬のインデックスファンドが出てきました。
    • DIAMアセットマネジメント - たわらノーロードシリーズ
    • ニッセイアセットマネジメント - <購入・換金手数料なし>シリーズ
    • 三井住友アセットマネジメント - DC
さて、そんな中でインデックスファンドを買っている投資家としては、「従来買っていた投資信託ではなく、この新しい投資信託に乗り換えるべきか」を悩まれている人もいるでしょう。

その悩みポイントは主に以下の2つに集約されるように思われます。
    • まだ実績がないファンドだと実際のパフォーマンス(コスト)は大丈夫だろうか?
    • 資金が集まらなくて償還してしまわないだろうか?
新しいファンドに手を伸ばすにしても次のような悩みもあるかもしれません。
    • 保有しているファンドも売却して新しいファンドを買うべきか
    • 保有しているファンドはそのままに新しいファンドを買うべきか

この辺りの判断は人それぞれだと思うのですが、個人的には「やる気のあるファンドであるなら」という前提条件付きですが、以下の様な方針で良いのではないかと思います。
    • 0.01や0.02%といった小さな差でないなら、新しいファンドに移ってよし
    • 保有分は売却せずに新規購入分だけ新しファンドを買う
実質コストや償還が気にもなるところですが、近年のインデックスファンドの新規設定後の動きを見ていると、基本的なアセットクラスにおいては、それほど設定直後だから極端にコストが高くなってパフォーマンスが落ちるようなことはないように思われます。
なお、「やる気のあるファンド」とは以下の2つあたりを考えています。
    • 販路が極端に限られていない (当初のi-mizuhoシリーズとかはダメ)
    • 信託期間が10年未満でない
超長期を考えると信託期間が無限でないとダメかのような話もありますが、そこまで気にしなくていいでしょう。仮に信託期間が15年後や20年後でもその時までにそれなりになっていれば期限は延長されるでしょうし、逆に無期限とされていても資金が集まらなければ償還されることもあるでしょう。

また、新規でお金が入らないことには実質コストもかさめば償還リスクも大きくなります。買おうとしている投資家自身がためらうようでは、それこそが低信託報酬のインデックスファンドの拡大を阻害してしまいます。
2012年に日本の投信環境が良くならないことに対する投資家の責任と書きましたが、低信託報酬のインデックスファンドが拡大・安定して欲しいと願うのであれば、そういうファンドに資金を入れることこそが最大の意見表明であるかと思います。

「設定1ヶ月で100億円集まる」みたいになるといいのですが。


【関連コンテンツ】