network communication金融詐欺などが起きるとよく言われるのが「なんでそんな簡単に騙されちゃうんだろうね。少し考えればわかることだよ。」といった被害者の無知への批判。これは理解できます。確かに「そんな簡単に騙されるなよ…」と思うこともあります。

しかし、世の中そんなものです。
私のように投資をしていたり保険や年金など各種お金のことについて少しは調べていたりする人から見れば、お金のことに無知な人たちは「なんでそんなことも知らないんだろう。」と見えることもあります。
しかし、それが世の中です。

私は機会があったお金のことは世間以上の知識がありますが、ほとんどロクな知識を持っていないような領域が多数あります。結局はそういう話です。
金融詐欺の件では私は上から目線で「それくらい知ってろよなー/やれよなー」と言えるかもしれませんが、他のことでは私は「それくらい知っていろよなー/やれよなー」と言われているような立場だったりもするはずです。

世間一般の金融に対する知識の程度を見ても、それがフツーの人々ということです。詐欺だってワンルームマンション投資勧誘の電話だって、ある程度の知識があれば引っかかりませんが、それでも事件が絶えないということはそれだけ引っかかる人がいるのです。金融に限らずPCやスマホを活用するリテラシーもそうでしょう。料理や洗濯に関する知識もほぼ皆無という人は多数いるんじゃないでしょうか。
新薬の開発をしている妻からすれば薬の薬理作用や薬効などについて知っているのは当然であり、この領域において私などバカにしか見えないでしょう。「病院でもらった薬の作用機序なんてじぇんじぇん分かりませーん」というおバカさんが私です。

人間は非常に不完全な存在で、ある面ではすぐれていたとしても他の面ではおバカだったりするわけです。(時にはパーフェクト超人もいるのでしょうが、それはレア)

世の中の仕組みを考える時に、賢い/優秀な人を前提にしたらアカンのです。多くのおバカな人たちがいる前提で考えないとダメです。そうしないと、みんなどこかで落とし穴に落ちて救済されないという悲しい世界になってしまいます。




【関連コンテンツ】