nodividend

投資信託オタクたちの間でしばしば話題になります。

ずっと分配金を出さない投資信託って無いの?


結論から言うと今の時点ではないようです。(※日本の一般の公募投信の話として)

●参考:【投信調査室コラム】日本版ISAの道 その8
投信の無分配は税制上、期間に限界があるということだが、それでは、どの位まで無分配が認められるかと言うと、3〜4年とされている。 1993年初めまでは3年までしか認められていなかったが、1992年に信託銀行の実績分配型合同運用金銭信託の無分配期間が株式投信より長期に認められたことから、投資信託協会が政府に無分配期間の延長を求め、1993年3月に4年間無分配に出来る長期保有型株式投資信託「LLF」(ロング・ライフ・ファンド)が認められたのだ。 これは、信託期間7年の単位型投信で、信託財産留保金を1年未満400円、2年未満300円、3年未満200円と既存商品に比べて高く設定、長期保有を促進した証券会社・投信会社商品である。 そして、その当時の新聞は「LLFに4年間の無分配期間が認められたことによって、投信委託会社にとっては安定した運用を行えるメリットがある。また、投資家にとっては分配金に対する20%の源泉徴収課税が繰り延べられることになる。」(1993年2月6日付日刊工業新聞)と報じていた。 こうした事から、税制上問題視されない無分配は3〜4年とされている。
これは国際投信、そして松尾センセー素晴らしいと称賛したいレポートです。
上記のように無分配期間が3年まで許可⇒4年まで許可とした経緯から、特にそれを明確に規制するような法律はないのですが今でも無分配が許されるのは4年までくらいかな、というコンセンサスになっているということです。(より詳しくは上記レポートに書いてあるので興味のある方は必読)

そんなコンセンサスもあって分配金が出されることがあるのですが、こういう「明確にルールで決まってないけど課税逃れみたいなのはちょっと…だから分配金出して」は止めにしませんか?

実効性がほとんどありません。
低コストのインデックスファンドを見てもわかりますが、2013年の好環境もあって利益を出したファンドも多く、分配金を出すファンドもあります。しかし、1万口当たり10円や20円といった形式上出しているだけというファンドが多数です。これでは、事実上ほとんどの資産に対して課税の繰り延べが行われており、その本来の趣旨を失っています。

そのくせ、分配金を出すという手間もありますし、そのための課税処理なども発生してなかなかに面倒です。

このルールは勝者がいますか?
税務当局等が望むような税金の徴収は果たせません。
運用会社もその場しのぎの形式上の言い訳のための分配金を出す面倒があります。
投資家も分配金を再投資となれば面倒ですし(私は管理が面倒)、場合によって確定申告もあります。

こんなルールとも言えないような曖昧な制約に縛られているのは馬鹿馬鹿しく思えて仕方がない。

不透明で意味のない「ずっと無分配はダメ」方針を無くしてほしいものです。


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