日本証券経済研究所に『日本および世界における投資信託のグローバル化の動向』というレポートがありました。
このレポートは「投資信託のグローバル化」ということで、以下の3つのグローバル化の度合いについて書かれています。
    1. 資産運用のグローバル化
    2. 販売(資金獲得)のグローバル化
    3. 制度・規制・税制のグローバル化
ここで取り上げたいのは1. 資産運用のグローバル化です。
投資のホームカントリーバイアス(自国アセットの投資割合が多くなるというバイアス)がありますが、どうやら投資信託の資産残高でみると以下のように全体的に外国への投資が進展しているようです。

toushin_homecountrybias

※なお、日本のグラフに関しては以下のような注意書きがあります。
    • 外国投資比率が10年以降に低下しているように見えるが、ここには、近年増加した「円建て外国籍ファンドを組み入れるファンド・オブ・ファンズを通じて外貨建て資産に投資している部分」が入っていないことの影響がある。実質的な海外投資比率はもっと高いと推定される。


元々外国投資比率が高かったドイツは横ばいですが、他国はだいたい上昇しています。面白いのは、以下3点。
    1. アメリカはさすがに世界の大国か、外国投資比率が明らかに低い
    2. フランスとドイツは60%程度で横ばい。ここらが一つの天井?
    3. 日本の外貨比率の上昇ぶりは際立っている



投資信託の世界でも依然としてホームカントリーバイアスは残っていますが、10年前とはずいぶんと状況が違うようです。


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