以前、Twitterで以下のような内容のツイートを見ました。

mixiで「鬱なんか甘え、みんな同じ仕事してるのにそいつだけ鬱とか、演技だろ」とか言ってるマイミクがいたので「花粉症なんか甘え、同じ空気吸ってるのにそいつだけ苦しいとか、演技だろ」ってコメントしたらブチ切れられてマイミク切られたことがある。

これはブラックですが良い示唆を含んだ素晴らしいツイートです。

花粉症という人に対して「同じ空気吸っているのにおかしいだろ、甘え」と主張すれば、「ふざけんな」「何言ってんだ、馬鹿じゃないの」という怒号が返ってくるでしょう。「花粉症は甘え」に賛同する人は非常に少ないと思われます。

ところが、うつ病になると違います。「みんな同じ仕事してるのにそいつだけ鬱なんて甘え」という主張には「花粉症は甘え」よりも賛同者の割合は高いと思われます。

花粉に対する反応でもストレスに対する反応でも人によって個体差があります。それが原因として病気になりもするのですが、花粉症は許容されやすく、うつ病は許容されにくい不思議。


世の中にはうつ病と違うのに「俺はうつ病だから」と宣言して、自分の行為を正当化したり、「俺を攻撃するな」という予防線を張るような不届きな輩もいます(少なくとも「新型うつ」などを言われるモノはうつ病ではない)。これが「うつ病って本当?」と疑わせる一因にもなっているでしょう。

しかし、それを差し引いてもうつ病への理解度は非常に低いと思わざるを得ません。

うつ病への当たりが厳しい最大の要因は花粉症のように分かりやすい症状が出ないことでしょう。明確に観測/測定できるものは過大評価され、そうでないものは過小評価されがちです。
しかし、花粉症のように花粉に対しても個体差があるのですから、ストレスや仕事に対する耐性だって個体差があることは認められるべきです。


※いずれ書こうとも思いますが、スキルでも「英語ができる」というような外部から簡単に測定可能なスキルの方は過大評価されがちで、プロジェクトマネージメントスキルのように測定が難しいスキルは過小評価されがち。


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