●国際のETF VIX短期先物指数(1552)
●iPath VIX短期先物指数連動受益証券(2030)


上記のような「VIX短期先物指数」連動のETFがあります。

このETFが「VIX短期先物指数」連動と分かって買っているならいいのですが、2ちゃんねるの1552について話すスレッド等を見ると「VIX(恐怖指数)」連動と勘違いして保有している人がいるように思われます。
もっと言えば、VIX自体も世界的な株式市場の下落に逆相関すると勘違いしている可能性も…(VIXはS&P500のオプション価格を使って計算しているので、世界株式とは直接は関係ない)


VIXとVIX短期先物指数の違いについては国際のETF VIX短期先物指数(1552)の運用会社である国際投信が丁寧な資料を用意しています。
VIX短期/中期先物指数について  ファンドの留意事項

(国際投信の資料より抜粋)
VIX/VIX短期先物
上記グラフを見てもわかるように2005年末〜2012年3月末の6年3か月でVIX指数はほとんど変化がありません。ところがVIX短期先物指数は恐ろしい勢いで下落して限りなく0に近づいています。

長期的には大きく減価するが、短期的にはVIX連動…と言いたくもなりますが、そうとも言えません。以下は2010年7月末〜2012年3月末までの1年8か月のグラフです。
(国際投信の資料より抜粋)
VIX01


リスク・リターンの関係を見てもVIX指数とVIX短期先物指数は全くの別物です。
(国際投信の資料より抜粋)
return/risk



以下は国際投信の資料に書かれている説明です。
投資をされる際には、以下の点に十分にご注意ください。
■各ファンドは、リスクが高く売買タイミングの見極めが難しい商品です。
■各ファンドは、長期保有には適さない商品です。国際のETF VIX短期先物指数はその傾向がより顕著となります。
■各ファンドは、ヘッジ目的に用いる場合はヘッジ比率の見極めに注意を要する商品です。

運用会社の国際投信が「各ファンドは、長期保有には適さない商品です。国際のETF VIX短期先物指数はその傾向がより顕著となります。」と書いています。運用会社が「この商品保有してたら損するよ」と書くのはよほどのことです。


どんな金融商品をどう買うかは個人の自由ですが、保有していると急速に減価する仕組みのETFを塩漬けにして保有し続けるというのは………そんな仕組みにも納得して保有し続けているならいいのですが………
時々不安になります。

※参考
 ・「国際のETF VIX短期先物指数」は投資家にとって最高のヘッジ手段か? (梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー)
 ・VIX短期先物指数(1552)はVIX指数連動ETFではないので注意 (インデックス投資日記@川崎)


【関連コンテンツ】