AIJ事件が世間を騒がせました。
2000億円超の資産を預かり、よくわからない取引によって資産の大半を吹き飛ばし、粉飾してごまかしていたという事件です。

ここでの教訓はいろいろあります(事業会社が資産運用をするリスクや年金制度の制度疲労、等々)が、その教訓の一つは「よく分からないものには投資をしない」でしょう。

投資、特にファンドへの投資は他者に資産を預けて運用を代行してもらう行為です。この場合は特に次の2点が確保されていることが望ましい。
 ・運用状況が透明になっていること
 ・運用状況の妥当性を自分でも検証できること

ヘッジファンドのみならず公募の投資信託においても、これは当てはまります。
投資家自身の知識レベルにもよりますが、複雑な2階建て、3階建て商品の場合、投資の妥当性の検証が難しくなります。通貨選択型のNDF取引の妥当性などなかなか分かりません。


インデックスファンドの場合もこれは当てはまります。基本は現物株での完全法が分かりやすい。しかし、シンセティクレプリケーションはカウンターパーティーが保証という仕組みは分かりやすいが、如何せん担保部分が分かりにくい。

大勢の凡庸な投資家は、分かりやすいものに投資するを基本にした方がよいでしょう。
私は投資信託による資産形成を推奨はしていますが、投資信託の仕組みが分からないうちは投資信託に投資することはやめた方がよいと思います。


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