以下でほとんど思っていることを言われてしまいました。

インデックス・ファンド並みの手数料のアクティブ・ファンドがあってもいいはずだ。

アクティブ運用は、大きなアナリスト部隊と多大な調査コストが掛かり高く付くのだというのは運用会社の言い訳だ。現実には、社内のアナリストに頼らないファンドマネージャーが多数いるし、システムに対する負荷も、数百・数千銘柄の売買が一気に生じるインデックス・ファンドの方が大きい。

仮に手数料は掛かるのだとしても、投資顧問を見ると運用に対する手数料は資産残高が数百億円単位になると十数ベイシス(前半)だ。たとえば、運用会社が15ベイシス(1ベイシスは百分の1%)、受託銀行が5ベイシス、販売会社が取る代行手数料が15ベイシスで、35ベイシスくらいの信託報酬でもちろんノーロードのアクティブ・ファンドは十分成立するはずなのだ。こうした手数料のファンドでも、残高が1兆円になると、運用会社と販売会社にそれぞれ毎年15億円の収入をもたらす。1兆円という残高は、米国のミューチュアル・ファンドを見ると、それほど非現実的な金額ではない。

また、金額さえ十分に集まるなら、インデックス・ファンド並みの手数料のアクティブ・ファンドがあっても全くおかしくない。


山崎氏も書かれているように、より低コストなアクティブファンドがあってもいいはずです。
チョクハン投信のほとんどは弱小運用会社ですから多大なコストをかけた調査などもできていないはずです。それでも現在はいい成績を残しているファンドもあり、決してコストをかけた投信が銘柄選択や投資タイミングで優れているようには見えません。

個人が簡単にアクセスできない新興国株にアクセスできるようにする仕組みやパフォーマンス改善のためのデリバティブ利用などは、運用の工夫でしょう。こういう方向でアクティブファンドを工夫することは非常によく分かります。
しかし、複雑な仕組みを設けることで、特別にリターンやリスクを改善しないにも関わらず各仕組みの中で顧客から手数料を中抜きしていくようなファンド作りに邁進するのはやめてほしいところです。(投資信託に限らず金融商品全般に言えることです。)

そもそも、最近の革新的な商品(米国ハイイールド債をレアルでヘッジするようなファンド)は投資のプロですらやりたい運用だとは思えないのですが・・・


【関連コンテンツ】