「保険を貯蓄代わりに使えるか?」


最近はアンチ保険の流れも強く、上のような問いに「保険と貯蓄は分けて考えるべき」という主張が強くなってきているように感じます。
「保険は保険会社のマージンが多く貯蓄として非効率的。自分で投資用運用商品などで運用した方がマシ」という理由が大きく語られています。これは事実です。
ドル建ての保険よりも、同じ期間の米国ゼロクーポン債を買った方がお得なケースは良くあります。

それに加えて強調しておきたいのは保険会社の破綻リスクです。

資産形成のための保険活用術 (退職・年金ナビ [ 保険の買い方選び方 ])
本日も上のような記事を読みました。ここでは高利回りの学資保険と定期預金を比べて、学資保険は利回りでは遜色無いことを示しています。これは事実であり、ソニーやアフラックの学資保険の利回りは結構高めです。
定期預金と遜色無い水準か、下手をすると上回っています。自分で国債を買って運用するよりいい結果になるかもしれません。
しかし、欠けているのが保険会社の破綻リスクです。

定期預金は預金保護の仕組みで1000万円まで国によって保護されます。
国債は国が発行する債券ですので、国によって保護されています。
株式や投資信託は分別管理されています。また1000万円までは投資者保護基金制度で保護されます。

保険にはこのような完全保護の仕組みはありません。
生命保険会社の場合、生命保険契約者保護機構があります。しかし、これは完全保護ではありません。貯蓄性の高い保険商品を持っていたとき、保険会社の破綻によって影響を受けます。
補償されるのは、破綻時点の補償対象契約の責任準備金等の90%までです。責任準備金10%カットや予定利率の引下げが起こりえます。
※補償対象は責任準備金の90%であり、保険金額の90%ではありません。


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[生命保険契約者保護機構にある養老保険のイメージ図]

このように破綻時に責任準備金が減額され、予定利率も引き下げられた結果、受け取れる保険金額は従来の契約金額より大幅に少なくなることもあります。
過去の破綻のケースでは、養老保険や終身保険では受け取れる保険金額が50%以上減額されたケースもありました。

学資保険、養老保険、終身保険などは確定利回りで話をされ、つい身近な定期預金などと比較してしまいがちです。しかし、現実には保険会社の破綻リスクにさらされている点で、社債のようなものです。(一部補償機能つきの社債)

≪後編に続く≫


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