山崎元氏、水瀬ケンイチ氏共著である『ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド』を読みました。水瀬さん、本をいただきありがとうございます。




さて、読んでみての感想です。
(知っている人が書いた&いただいた本だと甘口評価をしたくなりますが、そうはできないのが吊られた男の性格が悪いところです。)


本全体の印象は、山崎さんのクセを、水瀬さんの文章が中和しているという印象です。
インデックス投資信託のカリスマブロガーといわれながらも一応は一般人である水瀬さんとの共著なので山崎さんのクセはいつもの単独著書よりも薄まるかと思っていたのですが、普段より強い印象を感じました(普段なら押さえている部分を水瀬さんにお任せした?)。私は、もともと山崎節が好きですのでこの山崎さんの強い個性を非常に楽しく読ませていただきました。
新書という薄い本なのですが、いろいろなエッセンスが散りばめられていて(特に山崎さんの理論編)内容も盛りだくさんです。
また、水瀬さんは「如何に投資を継続すべきか」という実際に投資を実践する際の心構えについて書かれています。この"心構え"という難しいテーマを変な宗教的な記述にならずに書いた本というのも珍しく、これはさすがはただの一投資家で執筆を依頼されるブログを書くだけのことはあります。

この「理論の山崎」と「投資家目線の水瀬」という組み合わせは、いい意味で経済評論家&個人投資家という共著の良さが出た本だと思います。
投資信託での長期投資推奨本はいろいろありますが、大体2パターンです。『敗者のゲーム』『ウォール街のランダム・ウォーカー』『インデックスファンドの時代』のような難しい本、『超簡単 お金の運用術』『内藤忍の資産設計塾』『投資信託にだまされるな』のように個人投資家向けにやさしく書いた本のどちらかです。
そのような中で、この本は少し違った味を出しています。これは面白い1冊です。


そんなこんなで面白い本なのですが、これから読む人に注意。
はじめの方に山崎さんの理論編がありますが、これがやや難解です。しかも結構長い。
私は世間一般の平均よりは投資信託に詳しいつもりですが、そんな私でも流し読みをしていると少し理解に詰まるところもありました。投資のとの字も知らないような人には少し厳しいでしょう。「薄い本なのですが、いろいろなエッセンスが散りばめられて」と書いたようにエッセンスが多い分だけ一つ一つの説明が簡素化されています。それがまた難しくさせています。
投資について詳しくない人はこの山崎さんのパートで立ち止まらないように注意です。よく分からないなら分からないままどんどん読み進めてもらって問題ありません。初心者向けの入り口は水瀬さんが作ってくれています。そこから山崎さんの理論編に立ち戻ればよいでしょう。また、副読本として同じ山崎さんの『超簡単 お金の運用術』を手元において一緒に読まれるとすっきり分かりやすくなるかと思います。




【関連コンテンツ】