中国の経済発展の視察のために上海に行っていました。


嘘です。
ただの旅行で行ってきました。

娘も一緒だったので、あまり観光はできませんでしたが楽しんできました。


上海で興味深かったのは、英語があまり伝わらないところと世界と中国の常識との乖離。知識としては分かっていましたが、それを実感。

上海中心部のファシリティは東京以上とも言えるほどに近代化されていました。それでもほとんど英語が通じません。同じ非英語圏のアジアで比べてもバンコクなどの方が英語が通じます。
香港のような特殊なエリアを除くと上海は中国でもっとも経済的に栄えているエリアで外国との接点も多い都市なのに、この英語力は驚きです。
このあたりも中国がまだまだ世界的にはイマイチな理由のひとつでしょうね。


また、中国人のマナーの悪さが日本でも言われることがありますが、彼らはマナーが悪いのではなく、国際的なマナーという概念が無いということを強く感じた。
泊まったホテルは人民広場東のルロイヤルメリディアン上海(上海世茂皇家艾美酒店)と一応は高級ホテルに分類されるホテルでしたが、西欧的な感覚から判断するとサービスにはかなりの不満あり。


(1)宿泊客とホテルの従業員(清掃スタッフ)がぶつかった時に宿泊客は"Excuse me"と言ったのに、従業員は完全無視
⇒いやいや、普通は従業員側が謝るだろうって・・・
(2)ホテルのボーイに質問しても、分からないことがあるとI don't knowでおしまい。
⇒即答できなくても、誰かに確認してくるとか言いませんか?
(3)ルームサービスのトレイを下げてくれと頼んだら約2時間後に回収に来た。その間に電話を4回。
⇒担当者がディナータイム?

これが他の国だとサービスが悪いという感覚になるのかもしれませんが、どうもサービスという感覚が無いように思えます。「特定のスタッフがサボっている」というように悪意があるならまだいいのですが、悪気が無いからこそタチが悪い。

街中でも次のような光景を目撃しました。
(1)東方明珠塔の前の大きな交差点の横断歩道前で子どもにおしっこをさせている家族を目撃
(2)繁華街でタクシーがスクーターを撥ねても運転手は無視。幸いにも大怪我していなかったスクーター運転手に迫られても平気な顔をして信号待ちして、信号が青に変わると発進。
(3)東方明珠塔のエレベーター町の列で順番を無視して前に入ろうとするおばあさんとその家族。

他にも交通ルールは勇気を持って突っ込んだ人優先のようになっていてそこら中で交通事故もありました。




あえて経済学的に説明しようとすると(短期的な)個人の利益を最大化しようとしている結果でしょう。

・顧客に謝ったり、調べて答えても自分の給料は上がらない
・トイレを探すより、その場でおしっこさせた方が楽。
・皆が突っ込む交通ルールの中では思いやりを持って待って自分は進めない。

個人としての利益を追求すると、上のような中国人の行動に妥当性があります。しかし、全体として考えた時には利益にならないという合成の誤謬に陥っています。


上海万博を控えて、タクシーの中でも中国人に交通法規を守ろうという宣伝が流れていましたが、もう1ヶ月と迫った上海万博までにそのようなマナーを身につけさせるのは難しいと思います。長年、上のような個人の利益を最大化することが善とされる文化で育った人にいきなりルールを守れといわれてもその理由が分からないでしょう。


このあたりは中国が今後先進国の仲間入りをして国際舞台で通用していくには克服すべき大きな課題になると思います。
昔の日本人もヨーロッパで騒々しくブランド品を買い漁ったりして顰蹙を受けたようなこともあります。中国なども国際社会との接点を持つことで、これからそういうことを学んでいくのでしょう。


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